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福井駅西で展覧会「私たちは」 20代女性の感性、服と写真で伸びやかに表現

母校を訪ね笑顔を見せる、岩田さん(左)と荒井さん(右)

母校を訪ね笑顔を見せる、岩田さん(左)と荒井さん(右)

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 福井駅西のギャラリー「ART SITE 25」(福井市中央1)で3月20日・21日、展覧会「私たちは」が開かれる。

荒井さんの作品より。荒井さんは在学中、福井県広告業協会が主催する写真コンテストでも入賞した

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 坂井市在住の岩田菜見さんと、福井市在住の荒井里緒菜さんによる展覧会。この春に福井を離れ新天地での活動を始める2人の20代女性が、旅立ちに当たっての決意表明を作品で表現したいと準備を進めた。2フロア構造の会場に、オリジナルの服やアクセサリー、友人を被写体にした写真などを展示する。

 2人は共に仁愛女子短大(天池町)生活デザイン専攻の卒業生。岩田さんは卒業制作「303/服作りからはじまる私のアトリエ」が教員・学生投票によるグランプリ受賞、荒井さんは第19回福井写真グランプリ女性部門で一席受賞などの経歴を持つ。

 展覧会開催は荒井さんのアイデアが発端で、「短大時代の親友が結婚や妊娠などそれぞれの道を歩み始め、20歳の時に一緒に見ていた景色を展覧会という形で刻んでおきたいと考えた」と言う。探し当てた同ギャラリーの構造から気心の知れた岩田さんに声をかけ、それぞれの世界観を披露する展覧会へとアイデアが膨らんだ。

 2人が卒業した同専攻の名称が3月末、同短大の専攻再編によりなくなることも開催を後押しする力になった。展覧会タイトルには、「私たちはつながっていく」「私たちは変わらない」「私たちはこれからも続いていく」などの意味を込めた。

 会場では、岩田さんが「303」のブランドで制作した新作やリメーク作品など約10点と、荒井さんがフィルムカメラやデジタルカメラなどで撮影した写真約150点を展示する。岩田さんは制作に使う道具なども共に並べ、インスタレーションとして楽しめる空間づくりを目指す。

 岩田さんは「細かな仕事をするのが好きで独学で服を作ってきた。物作りを続けたことで、生地の提供など活動を応援してくれる人たちとのつながりもできた」と振り返り、荒井さんは「写真は過去を見ることのできるメディアで見返す時間が楽しい。今の私をつくり上げてくれた存在でもあり、自信にもつながっている」と話す。

 この春、岩田さんは東京の服飾専門学校に入学し、荒井さんは関西の写真スタジオで働き始める。2人にとって新天地での活動はいわば武者修行で、「物作りに関わる人たちとたくさんつながり、経験と技術を積んで最高の私たちにアップデートして福井に戻ってきたい」と決意を込める。

 開催時間は12時~21時30分(21日は19時まで)。入場無料。

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