敦賀市の「子ども舞台集団 アンサンブルカンパニー TONe(トーン)」が現在、今秋の旗揚げ公演に向けた準備を進めている。
TONeは昨年12月、市内在住の女性3人を中心に「敦賀で子どもを本気で育てる舞台集団」を掲げて発足した敦賀市市民活動団体登録団体。歌、ダンス、脚本執筆など、運営メンバー各自の得意分野を持ち寄り、ミュージカルや舞台作りを通して子どもたちの自主性、責任感、思いやりの力、表現力などを育むことを目的に活動する。
3人の出会いは、昨年、同市で上演された市民参加型ミュージカル「ライフ・イズ・ア・ジャーニー」への出演がきっかけという。県外のボーカル&ダンスユニットでの活動経験もある代表の上杉彩恵さんは、「子どもたちの表現を十分に深められるような自主練習を企画した経験から、継続的に作品作りに取り組めるような環境の必要性を感じ団体発足に至った」と説明する。
3人の呼びかけで、声楽、楽曲制作、ボディーワーク、美術などの分野で活動する福井ゆかりのクリエーターらが団体の趣旨に賛同した。ドラマ「サバ缶、宇宙へ行く」の方言指導を務めた副代表の澤嵜ゆいさんは、「代表が中心となり、ピアノ演奏にほれ込んだ人や、しなやかな体の使い方に精通している人など、私たちの活動に欠かせないと考えた人たちに協力を呼びかけた。皆さんの前向きな反応がうれしかった」と顔をほころばせる。
旗揚げ公演のプランを練っていたところ、6月、同市の粟野コミュニティーセンターから今秋開催のイベント出演を提案され活動が加速した。市内ほぼ全ての小中学校にチラシを配布するなどの広報活動を進め、7月中旬、小中高生やその保護者を対象にした説明会と体験会を実施。舞台に出演する「出演部」、美術制作などに取り組む「制作部」計15人が参加することになった。
旗揚げ公演の脚本は澤嵜さんが手がけ、敦賀を舞台にしたオリジナル作品を上演する。出演部は8月から10月にかけて稽古を重ね、制作部は10月ごろから小道具など舞台美術の制作に入る。「制作や技術に関わる人たちはしばしば『裏方』と呼ばれるが、舞台に出なくても自分の作品が出演者と一緒にステージに立っているという場面を体感してもらえれば」と上杉さん。
3人は、卒業生が関わるチーム作りや、低年齢層向けクラス開設などの将来像も描く。市内のスポーツ教室で子どもの成長支援にも携わる副代表の上田紗弥花さんは、「活動を通して、苦手なことや不得手なことに向き合う大切さも子どもたちに伝えられたら。『TONeで演劇を学びたい』『TONeの作品を見たい』など、市外の人たちが敦賀に足を向けるきっかけとなるような団体にするのが目標」と意気込む。
小中高生を対象に制作部スタッフを引き続き募集する。問い合わせはインスタグラムで受け付ける。
旗揚げ公演は11月7日、15時開演。