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福井の酒造会社3社が「PERIMETRON」とコラボ新商品 「FUKUI TRAD」プロジェクトの一環

記者会見に臨んだ関係者

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 福井県内の酒造会社3社が3月12日、クリエーティブレーベル「PERIMETRON(ペリメトロン)」とコラボレーションした新商品「THE SAKE OF FUKUI」の販売を始めた。

酒米、精米歩合とも同一である仕様を白色で表現したという「THE SAKE OF FUKUI」の商品ラベル

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 福井県内7つの伝統的工芸品を、現代の生活に根ざした身近な存在にしようと福井県が進める「FUKUI TRAD 2021」プロジェクトの一環。常山酒造(福井市)、黒龍酒造(永平寺町)、三宅彦右衛門酒造(美浜町)が初めてタッグを組んだ。

 プロジェクトは、「King Gnu」「millennium parade」などで活動する音楽家・常田大希さんが主宰するクリエーティブレーベル「PERIMETRON」がプロデュースを手掛ける。レーベルメンバーの西岡将太郎さん、佐々木集さん、森洸大さんの3人は「圓(えん)」と称する屋号をつくり、昨年夏ごろから福井の工芸職人や酒造関係者らと準備を進めてきた。

 飲食店「GEM by moto」(東京都渋谷区)店主で日本酒ソムリエの千葉麻里絵さんが指定した、「福井県産の酒米『五百万石』を使った、精米歩合50%の酒」という条件の下、各社がそれぞれ同商品のために特別醸造した。ラベルは3社のブランドロゴである「常山」「黒龍」「早瀬浦」をモチーフに、「圓」にちなんで渦状にねじるなどしてデザインし、信洋舎製紙所(越前市)が手掛ける「凸和紙」に型押しして作った。

 常山酒造の常山晋平専務は「減農薬の特別栽培米の特性を生かすよう醸造した。うまみとキレ、吟香(ぎんこう)を味わってもらえれば」、黒龍酒造の水野直人社長は「魚介類に合う、黒龍らしさを追求する造りとした。新酒らしいフレッシュさが持ち味」、三宅彦右衛門酒造の三宅範彦社長は「しぼりの時にこうじ100%の吟醸甘酒を『押し味』にごく少量加え、へしこなど伝統発酵食とのペアリングを意識した」と説明する。

 福井にサテライトオフィスを構え、東京との2拠点生活を送ってきたという「圓」のメンバー。西岡さんは記者会見で「職人との対話を通して、手間ひまかけて物作りをする姿勢に感銘を受けた。圓にはお金の円、丸、縁などの意味を込めており、越前打刃物、日本酒、和紙という輪のつながりで商品が出来上がった。プロジェクトで日本酒の違いを知ることができたのが収穫で、同世代に日本酒の楽しみ方を届けたい」と話す。

 価格は、720ミリリットル入り3本セット1万9,800円。1400セット限定販売商品。黒龍酒造ホームページ「お知らせ」欄で全国の販売店10店を公開する。

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