福井のご当地アイドルヒーロー「はっぴーすマン」が8月27日、アルバム「無限大∞」の販売を始めた。

ダイジェスト版の音源をインスタグラムアカウント（@fukui_hpsm）で公開する

　坂井市やあわら市などを中心に、学校での「愛さつ（あいさつ）運動」、海岸などでのごみ拾い、いじめ防止啓発の3本柱を軸に活動するご当地ヒーローの初アルバム。活動開始8年と無限大記号をかけたタイトルを付け、北陸新幹線延伸開業を祝う新曲「心間線（しんかんせん）」、既発表曲のリミックス版、ラジオ番組仕立てのインタビュートークなど全10トラックで構成した。

　制作期間は約7カ月。「8年とハッピーにちなんで形に残る物を作りたいと考えたのがきっかけ。制作当初から無限大という題名は頭の中にあり、タイトル曲としてアルバムの最初に収録した」とはっぴーすマン。歌詞には、「悲しいこと 苦しいこと 無限大」「楽しいこと うれしいこと 無限大」「それなら 自分も他人も笑って生きる 無限の華を咲かせよう」とつづった。

　2015（平成27）年の活動開始以来、愛さつ運動など3本柱をぶれさせずに活動を展開してきた。「どの曲も8年間続けてきた活動がベースになっていて、さほど悩むことなく歌詞を書くことができた。子どもたちにストレートに伝わるよう、言葉遊びなどのテクニックに走らないよう心がけているのも悩まずに済む理由かも」

　CD制作は通算3枚目で、シングルを振り出しに、ミニアルバム、フルアルバムと、リリースごとに内容を充実させてきた。「音楽業界の常識からしたらあり得ない話かも」と苦笑いするはっぴーすマンだが、音楽の流通形態が配信主体となっている中でのCD制作には、自身のいじめ防止啓発活動と関連付けたこだわりがあるという。

　「誰しも大切な物を盗まれたり傷つけられたりすればショックを受けるはず。人の心も同じ。CDという『物』と心のように目に見えない『もの』とを掛け合わせ、互いに傷つけ合うことのないハッピーな社会が訪れればと願い、物として形に残るCDにメッセージを託している」

　活動9年目に入り、「これまで嶺北（＝福井県北部）中心だった活動のフィールドを広げていきたい」と意気込むはっぴーすマン。県外のヒーロー仲間のいる街にごみ拾いの旅に出るプランもあるといい、「信念を持って続けている活動が福井のことを知ってもらえるきっかけになれば」と話す。

　CDは2,000円。ごみ拾いなどの活動時に販売するほか、録音スタジオ「オレンジルーム」（坂井市丸岡町）でも取り扱う。