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福井のヒーロー「はっぴーすマン」、坂井市特別住民に 「体力続く限り」、決意新たに

坂本憲男坂井市長(右)から特別住民票を受け取る「はっぴーすマン」(左)

坂本憲男坂井市長(右)から特別住民票を受け取る「はっぴーすマン」(左)

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 福井のご当地アイドルヒーロー「はっぴーすマン」が3月中旬、福井県坂井市の特別住民に登録された。

3月下旬、鷹巣海水浴場での清掃ボランティアの様子。活動の場を坂井市以外にも広げる

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 「はっぴーすマン」は2015(平成27年)に誕生した、同市を拠点に活動するご当地ヒーロー。学校などでの愛さつ(あいさつ)運動、地域のごみ拾い、いじめ防止啓発の3本柱を軸に、ユーチューブ、音楽などの分野でも活動を展開している。

 特別住民登録は坂井市の呼び掛けで実現したもので、同市では初めて。坂本憲男市長から感謝状と共に手渡された特別住民票には、活動開始日の8月8日が誕生日として記載されるほか、好きなものとして「ハッピー・ピース・スマイル・助け愛」、嫌いなものとして「いじめ・ポイ捨て」が記される。

 誕生からしばらくは冷やかしの声もあったというが、丸岡高(坂井市丸岡町)地域協働部アドバイザーなど活動の場が広がったことで、「すごいね」「これだけ続くとは」という声が寄せられるようになった。

 活動は坂井市内だけにとどまらない。3月下旬には、福井のインスタグラマー「村上姉妹」さんら有志と鷹巣海水浴場(福井市浜住町)で清掃ボランティアに取り組んだ。「大陸からの漂着ごみを見て、福井で捨てられたごみも対岸に漂着しているのでは考えた。地元だけでなく、海の向こうの人たちのことも思えば安易なポイ捨てはできないはず」

 「互いに相手を思いやる『助け愛』が広がれば、福井はさらに住みやすい地域になるのでは」と、自身の活動をまちづくりの視点からも捉える。近隣自治体の職員からも「愛さつ運動」への関心が寄せられていると言い、「今後、どのような協働事業ができるのかが楽しみ」と笑顔を見せる。

 コロナ禍でイベント司会の打診などは減少しているが、「笑顔をつなげて世界平和が目標」と前向きに現状を受け止める。「県外のヒーローとリモート会議する機会がかえって増え、今だからこそできることを前向きに話し合えている」。活動開始から間もなく6年。「共感の輪の広がりを感じる。自分の体力が持つ限りはっぴーすマンでありたい」と力を込める。

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