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福井のIT企業がバスロケシステム構築支援キット 地元発ミニPC活用で

DIYキットや車載器などの商品を手にする松田社長

DIYキットや車載器などの商品を手にする松田社長

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 福井市のIT企業「ナチュラルスタイル」(和田東1)が12月28日、バスロケーションシステム(以下、バスロケシステム)DIY開発キットの販売を始めた。

スマートフォンからも閲覧できる「X-Loca」のアプリ画面。MixSodaに搭載するSIMの管理を代行する「MixServer EASY 10MBプラン」(車載器1台当たり月330円)も提供する

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 商品名は「X-Loca(エックス・ロケ)サポートツールセット」。福井発のワンボードPC「IchigoJam(イチゴジャム)」とデータ送受信拡張ボード「MixSoda(ミックスソーダ)」を組み合わせた車載器などで構成するバスロケシステムの構築を支援する。システム構築を内製化したいと考える中小事業者などのニーズに応え商品化した。

 キットは、IchigoJamドッキングステーション「IchigoDyhook(イチゴダイフク)」と、バスロケシステムのプログラムを内蔵したEEPROM(書き換え可能な不揮発性メモリ)などで構成する。

 IchigoJamとキットを接続し所定の操作を行うことで、バスロケシステムのセットアップができる。IchigoDyhookは単3乾電池4本で駆動する特長があり、車載器取り付け済みのバス車両内など電源の確保が難しい場所での設定作業を容易にした。

 キット販売に合わせ、バスの現在地を地図上に描画するウェブアプリ「X-Loca」の機能も強化。バスの現在地を示すアイコンをカスタマイズできたり、位置情報の更新頻度を設定できたりするなどの機能を盛り込んだ。エンドユーザーのアプリ利用は無料。

 同社の松田優一社長は「車載器1台当たりの導入コストは別売りの電源やGPSアンテナなどを含めて3万円ほどで、幼稚園バス、除雪車、祭りの山車など応用範囲も広い。顧客満足度向上の一環としてロケーションシステム導入を考える事業者や団体を支援できれば」と話す。

 同社が手がけるバスロケシステムは青森市営バスを皮切りに全国の路線バスや路面電車などで導入が進む。福井県嶺北エリアで路線バスを展開する京福バス(日之出5)も現在、車載器約150台をテスト運用中で、2月上旬の本稼働開始を目指すという。

 キットの価格は1万1,000円。同社オンラインショップで取り扱う。

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