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福井で市民参加プロジェクト-地域特性に合ったアートイベントのあり方探る

20代から70代まで幅広い年齢層が参加

20代から70代まで幅広い年齢層が参加

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 福井市文化会館(福井市春山2)を活動拠点に演劇や落語などの文化事業を企画・運営するNPO法人「福井芸術・文化フォーラム」(TEL 0776-23-6905)が5月7日、新たな市民参加型プロジェクト「forum lab.1」を始めた。

アートイベント運営のヒントをメモする参加者

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 福井の地域性に合ったアートイベントのありかたを生活者と探っていく目的で企画された同プロジェクト。1回目のミーティング会場となった同NPO事務局に、会社役員や大学・高校教員、ホール関係者などアートに関心の高い14人が集まった。

 ミーティングは3つのセッションと参加者同士のフリートークで行われ、初めに同NPOの荒川裕子さんが「今日はアートのことをとにかく語りたい」と昨年企画した市民劇「それはかつてあった」での体験談を披露。続いて、福井市在住で東京芸術大学講師の朝倉由希さんが、専門分野であるアートマネジメントの観点から「文化は、人が生きていくための根源となる存在。単に好きな人だけが余暇としてやるものではない」と、地域に根ざしたアート活動の構築を呼び掛けた。

 3つめのセッションでは、大阪市立大学都市研究プラザ研究員の信藤博之さんが、自ら企画したタイでの アートイベント「platr」(プラッター)」を紹介。市民参加型の作品づくりを引き合いに、「住民が近づきやすい作品を地域に投入することで住民のアートに対する感度が向上していく」と話した。3人の事例紹介や問題提起に触発され、参加者同士のフリートークも終了予定時刻をオーバーするほどの白熱ぶりを見せた。

 今後の展開について、同NPO事務局長の中埜コウシさんは「lab(実験室)の名の通り、この場はあくまで一つ『枠組み』。皆さんの『こんなことやってみたい』の声を出し合い、仮説を立てながら、ワークショップやトークカフェ、作品制作といった成果につなげていきたい」と話す。

 「forum lab.1」はこの後、5月14日・28日の計3回開く予定(途中参加はできない)。以降もシリーズとして開催予定で、同NPOでは市民の参加を広く募っている。

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