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福井鉄道6駅で展覧会「福井アートライン」 スタンプラリーで限定カード進呈も

西鯖江駅で作業中の西馬さん(左)と、岡本裕登さん(右)

西鯖江駅で作業中の西馬さん(左)と、岡本裕登さん(右)

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 鯖江市内の駅を会場にしたイベント「福井アートライン」が5月3日、開幕する。

スタンプを全て集めた来訪者に進呈するカード。行き先方向幕が、2010(平成22)年までの駅名である「武生新」になっているのがポイント

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 同市を拠点に展開するアートプロジェクト「さばえCross Art(クロスアート)」や、県内外の学生らでつくる実行委員会が、福井鉄道などの協力を得て企画した。「あなたとアートと鉄道と」をコンセプトに、市内の福井鉄道福武(ふくぶ)線6駅で、写真、オブジェ、ミクストメディアなど美術作品の展示を行う。

 会場はサンドーム西~鳥羽中の各駅。西山公園駅では近くの西山動物園で飼育されているレッサーパンダの写真展を行い、京都精華大3年の田中晴喜さんが撮影した写真約370点を待合室に展示する。神明駅では、「福鉄タイポグラフィ」と銘打った参加型作品を展示し、福井鉄道にまつわる個人的なエピソードや思い出を来場者に書き込んでもらう。

 イベントは、福井県が主催する「県民ワクワクチャレンジプランコンテスト」に採択され実現した。実行委員会代表の西馬晋也さんによると、アートの多様性や視野の広がりを提示することで、公共交通機関の存続、観光的資源の脆弱(ぜいじゃく)さなどの地域課題を解決するための足がかりにしたかったという。

 「鯖江市内の東西をつなぐ『クロスアート』に次ぐプロジェクトとして、市内を南北に走る福武線を活用する案が浮かんだ。いわゆる観光鉄道とは一線を画した地域密着型路線というのが福武線の魅力で、それぞれの駅にも沿線住民の生活に根付いたストーリーがある」と話す。

 6月上旬までの期間中、来訪促進などを目的としたスタンプラリーも行う。全てのスタンプをそろえた参加者には、福井鉄道が展開する「ふくてつキラキラキャンペーン」の一環として、同社770形をあしらった非売品カードを進呈する。スタンプ台紙は各会場に設置し、カードの引き換えは神明駅窓口で受け付ける。

 「福武線開業100年目の年にイベントを開催できるのも何かの縁。福井に限らず全国の地方都市では自動車での移動が日常的だが、アートをきっかけに駅に人が集うことで、駅の持つ新たな可能性を提示できれば」と西馬さん。今後、福井市内や越前市内の駅にも展開できればと夢を膨らませる。

 鑑賞無料。6月4日まで。

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