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福井大生ら制作のオーディオドラマ上演へ 学生目線の物語、地元商店街舞台に

来場を呼びかける、近藤さん(左)、北嶋さん(中)、上野さん(右)

来場を呼びかける、近藤さん(左)、北嶋さん(中)、上野さん(右)

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 福井市の田原町商店街をモデルにしたオーディオドラマ上演イベントが3月18日・19日、多目的スペース「田原町ミューズ」(田原1)で行われる。

制作中の一こま。スタジオでの収録に臨む出演者たち

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 ドラマのタイトルは「VOICES ~田原町の物語~」で、北陸新幹線福井・敦賀開業に向けたプロモーション事業の一環として福井市が主催。企画・制作をNPO法人「福井芸術・文化フォーラム」(同)が、脚本を岐阜県大垣市在住の西田充晴さんが、それぞれ手がけた。

 プロジェクトは福井大(文京3)国際地域学部「課題探求プロジェクト」にも位置付けられ、同学部2年の北嶋涼夏さん、上野瑞生さん、近藤美咲さん、高田真菜さんが制作に加わった。4人は、商店街の美容室で髪を切ったり、飲食店でランチを楽しんだりして店主らと交流を深め、店頭で拾った声を脚本アイデアのレポートとしてまとめた。

 「卒業した高校が商店街近くにあり、以前からなじみのある地域だった。取材を通じて地域の人たちのフレンドリーさが分かり、商店街をより身近に感じた」と上野さん。近藤さんは「家の近くに商店街がなく新鮮な気持ちで取材に臨めた。出来上がった脚本を見て、断片的な情報がつながっていることに感動した」と振り返る。

 プロジェクトのテーマは「学生目線のオーディオドラマ制作」で、親の敷いたレールを真面目に歩く主人公と、商店街でレコード店を営む型破りな女性との交流で物語が展開する。女子学生役で出演もした北嶋さんは「今まで外部の人たちと協力したものづくりの経験がなく、大学2年生の活動の集大成になった。中学時代に放送部だった経験も生かせた」と笑顔を見せる。

 上演に当たってはシーンごとのイラストを交えた構成とし、高田さんがイラスト制作を担当した。高田さんによると、キャラクターの感情に合わせた色使いを盛り込む一方で、ストーリーや出演者の声などドラマの世界観を崩さないよう1色でシンプルに描き上げたという。

 ドラマには商店街にある飲食店や青果店などが実名で登場。舞台のレコード店にちなみ、福井のギターポップバンド「NOTORIOUS ROCK RECORD Tago&Magos(ノトーリアス・ロック・レコード・タゴマゴス)」、「ネオネオアコ・バンド」を掲げる関西のバンド「Nagakumo」らの楽曲も盛り込んだ。

 福井芸術・文化フォーラムスタッフの荒川裕子さんは「出演者にも田原町に縁のある人がいてドラマの出演を喜んでくれている。プロジェクトを通じてこの町が持つポテンシャルを改めて実感した。当フォーラムも田原町に移転して2年足らずで、これからも町との連携企画で関係を深めていけたら」と意気込む。

 イベントは、フリー上映会&トーク(18日18時30分~、20時~)、Tago&Magosが出演する上映会&ライブ(19日15時~)で展開する。いずれも入場無料。18日は入退室自由、19日は先着30人の予約制で行う。

 ドラマは3月20日、同フォーラムのユーチューブチャンネルでの配信開始を予定する。

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