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あわらで「湯けむり映画祭」授賞式 10年の節目、三国出身の西端さん頂点に

記念撮影に応じる受賞者ら。前列中央が西端さん

記念撮影に応じる受賞者ら。前列中央が西端さん

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 あわら市の「あわら温泉 清風荘」(温泉3)で3月9日、「あわら湯けむり映画祭」の授賞式が行われた。

賞状と目録を手にする西端さん(中央)、主人公を演じた吉田菜子さん(左)

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 同映画祭は「想(おも)いよ届け!」をキャッチコピーに展開する自主制作映画のコンペティションで、今年で10回目。「『作る』『観(み)る』『楽しむ』を分かち合う映画祭」をテーマに、県内外からの応募全作品を温泉宿などの会場で上映することを特徴とする。

 実行委員会によると、今回の応募作品数は50作品で、会場やスケジュールなどの関係から過去最短の2日間で募集を締め切った。授賞式の参加者数も90人以上で過去最多を記録したという。

 観客投票で決まる「湯けむりグランプリ」には、坂井市三国町出身の西端実歩監督が手がけた「エッセル坂を越えて」が選ばれた。16歳の少女の同町で過ごす最後の夏を描いた物語で、父を残し在仏の母の元へと向かう少女と父の感情を繊細に描いた点などが評価された。

 現在、神奈川県在住という西端さんは「福井を離れたことで気付いた福井の良さを作品に込めた。『当たり前だと思っていた風景がこんなにも美しかったんだ』という感覚を、作品を見る人たちと共有できれば」と話す。

 今回の受賞作は次の通り。湯けむりグランプリ、SHINDO賞=西端実歩監督「エッセル坂を越えて」、田中光敏監督賞=なかねひろみ監督「シェアハウス芽吹荘の夏」、福井鋲螺(びょうら)賞=小池匠監督「ふたりよがり」、旅館組合理事長賞=小原正至監督「ルサンティール」。

 特別審査員で、福井ゆかりの映画「サクラサク」や県内企業のCMなども手がけた田中光敏監督は「今年も素晴らしい作品が集まった。実行委員会のきめ細やかなおもてなしの相乗効果もあり印象的な授賞式だった」と評価。実行委員長の前田健吾さんは「これまで培った経験を生かし、さらなる発展を目指したい」と決意を新たにする。

 受賞作は4月5日・6日、芦原温泉駅西口にぎわい施設「アフレア」での上映を予定する。

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