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福井のコミュニティー局、ネッツトヨタ福井と災害時協定 PHVの電源機能活用

協定書を取り交わす菅原理事長(左)、中道社長(右)

協定書を取り交わす菅原理事長(左)、中道社長(右)

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 コミュニティーFM局「たんなん夢レディオ」(鯖江市本町)とネッツトヨタ福井(福井市今市町)が3月27日、災害時の電源車提供に関する協定を締結した。

中道社長は「地域密着のディーラーとして、福井県内の11店舗を災害時対応の拠点にできれば」とも

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 鯖江市や越前市との災害協定や、南越前町との臨時災害放送協定など緊急放送基盤整備の一環として、昨年11月から準備を進めてきた。災害時の停電などでスタジオからの放送が困難となった時、西山公園(鯖江市桜町)展望台にある送信設備に電源車を接続して放送を行う。

 電源車として、同鯖江店(鯖江市下河端町)や、同武生店(越前市横市町)にあるプラグインハイブリッド車(以下、PHV)「プリウスPHV」を使う。同PHVは最大出力1500ワットの「HV給電モード」を備えており、バッテリー満充電・ガソリン満タンの状態で連続約48時間の放送ができるという。

 10時から同展望台で行った締結式には、同局を運営するNPO法人の菅原藤理理事長と同社の中道正康社長が参席。朝のレギュラー番組「あさラジ」を同PHVからの電源供給で生放送し、番組内で式の様子を伝えた。

 菅原理事長は「長時間安定して使える非常用電源を探していた折、別件で訪れたネッツトヨタ福井さんでプリウスPHVの機能を偶然知ったのがきっかけ」と振り返り、中道社長は「車の購入では燃費や安全性などにお客さまの目が向きがちだが、蓄電や給電など非常時に役立つ機能にも注目していただければ」と話す。

 同社によると、福井県内のトヨタ系ディーラーとコミュニティーFM局が同様の協定を結ぶのは初めて。菅原理事長は「県域放送と異なり、PHVとコンパクトな送信設備との組み合わせで小さい放送局が完結する。電池数本で動くラジオは災害時に有用な情報収集手段で、全国に約300局あるコミュニティー局に同様の取り組みが広がれば」と期待を込める。

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