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北陸新幹線福井・敦賀開業 おおい出身の運転士、一番列車運転の大役務める

福井駅11番ホームに入線する東京行き一番列車「かがやき502号」

福井駅11番ホームに入線する東京行き一番列車「かがやき502号」

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 北陸新幹線金沢~敦賀間が3月16日、開業した。

「出発進行」の合図を務めた、橘さん(左)、堀井駅長(右)(写真提供:JR西日本)

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 2015年春に開業した長野~金沢間を延伸し、敦賀駅までの約125キロをJR西日本が新たに開業した。福井県内では、同社在来線や並行在来線会社「ハピラインふくい」と接続する芦原温泉、福井、敦賀の各駅と、新幹線単独駅である越前たけふ駅の営業が始まった。

 1973(昭和48)年の整備新幹線計画決定から約50年。県内各駅では、敦賀発上り列車「かがやき502号」「かがやき506号」のダイヤに合わせ、同社関係者や沿線自治体首長らの出席の下、半世紀越しの悲願達成を祝う開業式典や出発式などが行われた。

 福井駅コンコースで行われた開業式典には、西行茂福井市長、同社の中村圭二郎副社長、堀井宏通福井駅長ら関係者に加え、「福井市特別1日駅長」を務める「EXILE/EXILE THE SECOND」メンバーの橘ケンチさんがゲストとして出席した。

 あいさつに立った橘さんは「50年前に生まれた夢の計画を人々が受け継ぎ、今日という日が訪れた。夢をつなぎ夢を循環させる素晴らしさは、私の所属する事務所のパーパス(=企業の存在意義)と通じるものがある。福井市と地域活性化連携協定を組む企業として、北陸の皆さんの輝きあふれる未来をともにつくっていけるよう精進したい」と話した。

 同駅11番ホームでは出発式があり、熱気に包まれたプラットホームでテープカットやくす玉開披が行われた。6時31分、かがやき502号が定刻通りに入線すると、ホームに詰めかけた来場者はスマートフォンを掲げたり、大きく手を振ったりして一番列車をお出迎え。橘さんと堀井駅長の「出発進行」の合図とともに、列車は次の停車駅である小松駅へ向かった。

 かがやき502号の運転士を務めたのは、おおい町出身の浦松義幸さん。乗務を終えた浦松さんは「東京行き『かがやき』の一番列車を運転できたことは光栄。指定席も発売と同時に満席となり、皆さんの北陸新幹線への期待の高さを実感している。早朝にもかかわらず多くのお客さまが乗車したことをうれしく思うのと同時に、達成感と感謝の気持ちがあふれている。今日を無事に迎えられたのは地域の人たちなど開業に携わった全ての人々のおかげ。その思いを受け継ぎ、今後も安全で安定した輸送の実現に努めたい」と振り返る。

 延伸開業に伴い、速達タイプの「かがやき」、各駅停車の「はくたか」がそれぞれ、1日9往復、同5往復、敦賀~東京間を直通する。最速達列車での所要時間は、東京~芦原温泉、東京~福井=各2時間51分、東京~敦賀=3時間8分。

 17日にかけ、沿線自治体などが新幹線開業を祝うさまざまなイベントを展開する。福井駅西の屋根付き広場「ハピテラス」では16日午前、橘さんをゲストに迎えた開業記念イベントがあり、橘さんと県内の酒蔵とのコラボレーションによる日本酒の鏡開きなどが行われた。

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