音楽イベント「みくに未来のピアノウイーク2020」が1月19日・25日・26日、坂井市三国町のみくに未来ホールで行われる。
同ホール外観。固定階段席359席のほか、ガラス張りの親子観覧室、授乳室など親子連れを想定した設備もある
2017(平成29)年、前身である「みくに文化未来館」の後を受けオープンした同ホール。「音響反射板を備え、より良くなった音響を生演奏で体感してもらいたい」と同ホールが企画した。国内外から演奏家が集まり、オーケストラとピアニストとの競演、フランス人ピアニストによる公開レッスン、2台のピアノに使ったコンサートなどバラエティー豊かなプログラムを展開する。
19日は、灘高・東大を経て世界各地で活躍する指揮者・木許(きもと)裕介さんらが出演。福井大フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者も務める木許さんが、国内外の演奏仲間や教え子らを集め、同日だけのオーケストラ「日本海フェスティヴァルオーケストラ」を結成する。ソリストとして、国外の音楽祭などに出演し、テレビ朝日「関ジャニ∞のTheモーツァルト」ピアノ王2連覇の経歴も持つピアニスト・黒木雪音さんを迎える。
曲目は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、「赤とんぼ」「この道」などを手掛けた山田耕筰が日本人として初作曲したオーケストラ曲「序曲 ニ長調」など。
木許さんは「ちょっとした祭りのようなイメージ。オーケストラが聴けるまちとして、地域の人に音楽を楽しんでいただけたらうれしい。世界各地のアーティストに、福井のすばらしい食文化、自然、温泉などを楽しんでもらうきっかけにもなれば」と意気込む。
25日・26日のプラグラムは、ピアニスト・大橋春奈さん(福井出身)が9年間のパリ生活を経て初めて行う凱旋(がいせん)企画。留学時代の師であるオリヴィエ・ギャルドンさんを迎え、選考に合格した県内在住の小学生から20代までを対象にした公開レッスンや、2台のピアノを使った師弟共演などを行う。
大橋さんは「ギャルドン先生は、私が一番悩んでいた時期に根気強く導いてくださった恩師。先生と一緒に故郷でステージを踏めることに今からワクワクしている」と精力的に準備を進めている。
企画担当者は「ここでの出会いや思い出が、三国のまちの未来を支える柱になる。福井にいながらにしてトップレベルの音楽に触れたり、世界を意識できたりするという体験をもっと届けたい」と熱を込める。
開演は、19日・26日=14時、25日=10時。料金は、一般2,000円、高校生以下1,000円(19日)、同3,600円、同2,600円(通し券)など。未就学児の入場相談にも応じるほか、託児スペースも設ける(10日前締め切り)。