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小野忠弘の壁画、撤去作業進む 福井ゆかりの美術家、移設に向け検討へ

壁画タイル1個1個にナンバリングを施しながら作業が進む

壁画タイル1個1個にナンバリングを施しながら作業が進む

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 坂井市役所三国支所(坂井市三国町中央1)で現在、同市ゆかりの美術家・小野忠弘の壁画撤去工事が進んでいる。

同支所庁舎。写真奥が、新設の「坂井市みくに市民センター」

 小野は青森県弘前市生まれ。旧東京美術学校(現東京芸術大)を経て1942(昭和17)年、旧三国中(現三国高)に教師として赴任したのを機に、同市を拠点に約60年間創作活動を続けた。廃材を交えて作る「ジャンクアート」で世界的な評価を受けており、米「ライフ」誌で「ジャンクアートの世界の7人」に選ばれるなどの実績を持つ。

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 同市文化課の担当者によると、壁画は1973(昭和48)年、同支所庁舎新築に合わせて制作されたという。2階から3階にかけての吹き抜けを使った作品で、同町のシンボルを花模様で捉えた中央部分、住民構成をデザインした壁面、同町に面する日本海の波を基にした床面の3ブロックで構成する。

 同支所は庁舎老朽化に伴い今月27日限りで現庁舎での業務を終え、30日から新設の「坂井市みくに市民センター」(同)で業務を始める。現庁舎は11月から取り壊しの予定で、壁画については一部移設を想定し専門業者が慎重に撤去作業を進めている。

 壁画の移設先は未定で、関係者間で展示方法など今後調整を進めるという。担当者は「庁舎取り壊しが決まった時から『壁画を保存すべきでは』という声が上がっている。『三国の心』ともいえる小野さんの作品に引き続き親しんでもらえるよう十分に検討を重ねたい」と話す。

 27日まで見学可能だが、「すでに供用を終えたフロアで工事を進めており、支所1階の職員に許可を得た上で安全に留意しながら見学してほしい」と呼び掛ける。