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福井駅西の勝木書店、店舗存続に向けサイン呼び掛け ツイッターで話題に

同店に届いた応援の声。本屋大賞受賞作「羊と鋼の森」の著者・宮下奈都さん(福井市在住)のサインも

同店に届いた応援の声。本屋大賞受賞作「羊と鋼の森」の著者・宮下奈都さん(福井市在住)のサインも

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 福井駅西にある「勝木書店 福井駅前本店」(福井市中央1)が投稿したツイートが現在、出版関係者らの間で話題になっている。

北陸新幹線延伸に向け再開発計画が進む、勝木書店福井駅前本店周辺

 話題になっているのは、7月9日夜に投稿した「店の存続があやしくなってきています。作家の皆さんに図々しいお願いです。盛り上げるためにサイン色紙をください。壁一面埋めたいと思います。店をなくさないように、福井の人からより一層愛される店になるように、色々やっていきます(原文ママ)」というツイート。同11日12時現在、リツイート、「いいね!」ともに6000件を超える反応が寄せられている。

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 同市大願寺3丁目に本部を置く同社は1950(昭和25)年設立で、県内外に27店舗を展開する。現在の本店ビルは1963(昭和38)年に建てられたが、本店のある福井駅西エリアは2022年度末予定の北陸新幹線敦賀開業を見据えた再開発計画が進行していることから、「新たな県都の顔づくりに向け、駅前書店としての力を蓄える契機になれば」(海東正晴店長)と投稿したという。

 同店のツイッターアカウント開設は7月2日。1979(昭和54)年入社という海東店長は「1カ月ほど前に本店に戻ってきたのを機にアカウントを作ったばかりだが、想像以上の反響があり驚いている。当社として再開発に歯止めを掛けようという意図は無く、置かれている環境の中でできるだけのことをしようと考えた」と話す。

 リプライ(返信)を寄せるのは、小説家、イラストレーター、書店関係者、福井出身の県外在住者などさまざま。福井を舞台にした青春小説「2.43 清陰高校男子バレー部」などを手掛ける壁井ユカコさんや、TBS系ドラマ「チア☆ダン」のモデルとなった福井商業高(乾徳4)チアリーダー部のノンフィクションを出版した円山夢久さんらもリプライを寄せる。

 海東店長の元部下で、本のセレクトショップ「ホシとドーナッツ」(中央1)店主の佐藤実紀代さんは「ツイートを読み、熱のあるスタッフがいよいよ動き出したという印象を受けた。リツイートなどの反響は、多くの方が本店の動向を気に掛けてくれていることの表れで、街なかに新たな人の流れをつくるきっかけになれば」と期待を寄せる。

 同店に寄せられた色紙は、1階から3階にかけての階段壁面に順次展示する予定。海東店長は「サインを展示するだけで終わらせるつもりは全く無い。味方になってくださっている方を裏切ることのないよう、今回のツイートを起点に、本の作者と読者をつなぐ企画を次々と仕掛けていきたい」とプランを描く。