農業生産法人「エコファームみかた」(若狭町鳥浜)が6月6日、梅ドリンク「good job(グッジョブ)」の販売を始めた。
森下町長(左)から新屋社長(右)に「県内各自治体や企業の福利厚生用品にも使用を」などと記した推奨状が手渡された
同町内で生産される福井発祥のウメ「紅映(べにさし)」の果汁や越前町内で採取した天然水などを使った、県内企業初の機能性表示飲料。県食品加工研究所(坂井市)、食品素材製造販売のカワイマテリアル(同)、飲料製造の盛田福井工場(越前町)などと連携し約2年掛けて開発を進めた。
坂井市内で行われた記者会見には、森下裕若狭町長など関係者が参席。エコファームみかたの新屋明社長が「商品開発などで取引のあるカワイマテリアルの社長が紅映のファンで、ウメを使った機能性表示食品の提案があったのが開発のきっかけ」と説明した。
1本500ミリリットル入りで、2700ミリグラムのクエン酸を含む。技術支援した同研究所の佐藤有一所長は「『1日当たり2700ミリグラムを継続的に摂取すると日常生活や運動後の疲労感を軽減する』という学術論文に基づき含有量を決めた。1本飲み切ってもらえるよう、酸味、甘み、ウメの風味などのバランスについて検討を重ねた」と話す。
県の調べによると、ウメに由来するクエン酸の機能性表示食品としては全国初。ネーミングには地域商品開発などを手掛ける「良品工房」(東京都杉並区)の協力を得た。ポスターや店頭POPなどの販促ツールは、立教大(東京都豊島区)や、宮崎大(宮崎市)などから同社に訪れたインターンシップ生3人が制作した。
新屋社長は「仕事などで一汗かいたときに最適なドリンクという想定から、『お疲れさま』というメッセージを込めた商品名を提案いただけた。屋外作業をする人だけでなく、オフィスでデスクワークに集中している人たちの会話のきっかけにもなれば」と話す。
今秋の「福井しあわせ元気国体・障スポ」での各種セレモニーなどを契機に県外展開も見据える。森下町長は「関係者の協力で福井初の機能性表示飲料を発表する日を迎えることができた。福井梅と共に、健康で元気な若狭町の姿を発信していきたい」と意気込む。
希望小売価格205円。道の駅三方五湖(若狭町鳥浜)、福井県庁地下売店、同社ホームページなどで販売する。