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福井舞台の青春小説「2.43 春高編」刊行へ 県内書店で著者・壁井ユカコさんあいさつ

漫画家・山川あいじさんが装画を手掛けた「春高編」表紙。カバーをめくると別の描き下ろし画が現れる仕掛けも

漫画家・山川あいじさんが装画を手掛けた「春高編」表紙。カバーをめくると別の描き下ろし画が現れる仕掛けも

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 福井を舞台にした小説「2.43 清陰高校男子バレー部」シリーズの新刊「春高編」が9月26日、集英社(東京都千代田区)から出版された。

インタビューに応える壁井さん。「一番改稿を重ねたのは第3話。第6稿まで書き、仕上がるまで半年以上掛かった」と明かす

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 「2.43」は、夫が福井出身という壁井ユカコさん(東京都在住)が手掛ける青春小説。架空の「福井県立七符清陰高校」男子バレーボール部を舞台に、卓越した身体能力を持ちながら極度のあがり症の黒羽祐仁(ゆに)、圧倒的な才能と情熱ゆえに周囲との摩擦を引き起こす灰島公誓(きみちか)の「ユニチカ」コンビを軸に物語を展開する。

 新刊は、春高バレー(=全日本バレーボール高等学校選手権大会)初出場を果たした同部の戦いぶりを活写するストーリーで、同社ウェブサイト「RENZABURO」の連載をまとめた。対戦相手として立ちはだかる、北海道、福岡、東京などの代表校選手のサイドストーリーも巧みに絡める。

 発売に合わせ同日、壁井さんは福井・鯖江両市内の書店4店を訪問した。バレーボールのネットを模したり、書店員の心に残ったせりふを抜き書きしたりした店頭ディスプレーにも見入り、「題字のフォントなど手作りなのに再現性が高くて感動」「この場に立つだけで涙腺が緩んでしまう」と感想を寄せた。

 同社文芸書編集部はツイッターで、春高編に続く第4シーズンの連載決定を明らかにした。壁井さんは「(全日本男子バレーボールチームの)中垣内祐一監督など福井出身の選手を意識して物語を書き始めた経緯がある。最近は全中(=全国中学校体育大会)上位入賞などの出来事もあり、小説の世界だけではない、福井のバレーボール界の頑張りを全国の人たちに知ってもらえれば」と話す。

 四六判、456ページ。価格は1,700円(税別)。

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