JR西日本が5月30日、福井県内でのICカード切符「ICOCA(イコカ)」の導入を発表した。
自動改札機設置工事が進む福井駅。有人改札を含め計7通路分を設置するという
ICOCAは同社管内にある同サービス対応駅で乗り降りできる、切符の機能を盛り込んだICカード。2003年の導入以来、発行枚数は延べ約1700万枚に上る。提携する私鉄、路線バス、タクシーなどでの乗り降り、量販店や飲食店での支払いなどにも利用できる。
昨年4月にサービスを始めた石川・富山エリアに続き、北陸本線新疋田(敦賀市)~牛ノ谷(あわら市)間の19駅で同サービスを新たに導入する。福井、敦賀の両駅には磁気・IC両切符対応の自動改札機を設け、両駅以外の17駅にはIC専用型自動改札機を設ける。
県内でのサービス開始で北陸エリアと近畿圏エリアがつながり、金沢駅(金沢市)以西と近畿圏相互のカード利用が可能となる。エリア内の移動は原則として最短経路で営業キロ200キロ以内。福井駅など北陸エリアの特急停車駅で発着する場合に限り、200キロを超える利用も可能とする。
カードはチャージ(=事前入金)型の「ICOCA」「こどもICOCA」、クレジットカード登録型の「スマートICOCA」などを用意する。チャージ型カードの価格は1,000円~1万円の5段階(カード発行預かり金500円含む)。「Suica」「TOICA」などJR各社発行のICカード切符、スマホアプリ「モバイルSuica」「アップルペイ」「グーグルペイ」なども利用できる。
福井市内で行われた記者会見で、JR西日本金沢支社の児島邦昌支社長は「福井の皆さんには『大変お待たせしました』という思い。私鉄やバスとの相互利用検討を進めたり、ICOCAで支払い可能な店舗を増やす取り組みを行ったりするなど利便性向上につなげたい」と話す。
県内でのサービス開始は9月15日。カードは、敦賀・武生・鯖江・福井・芦原温泉の各駅で販売する。