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観光ガイド「d design travel」福井版 発刊に向け、公開編集会議

観光の語源をスライドで説明する神藤さん

観光の語源をスライドで説明する神藤さん

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 福井県国際交流会館で8月13日、観光ガイドブック「d design travel FUKUI」の公開編集会議が行われた。

グループディスカッションの様子

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 ライフスタイルショップ事業などを手がける「ディアンドデパートメント」(東京都)が「デザイン視点」を掲げ発行するガイド本シリーズのワークショップで、同社と福井県新幹線開業課が企画。福井版の制作は来春の北陸新幹線延伸を見据えたプロジェクトで、公募に応じた約40人が県内外から参加した。

 編集会議は2時間30分のプログラムで、同誌編集長・神藤秀人さんによるスライドトーク、6班に分かれて福井らしい観光地や飲食店などの情報を推薦し合うグループディスカッション、成果発表の3部構成で展開した。

 7月から福井に滞在し取材などを進める神藤さんは、近隣府県の事例も交えながら同シリーズの編集コンセプトを解説。「訪問先の光をよく見て学ぶというのが観光の語源。単に風景を撮ったり食を楽しんだりするだけでなく、自身の地域にないものを持ち帰り、普段の暮らしに生かすのが観光の本質であると意識して編集している」と話した。

 グループディスカッションでは観光、食事、カフェ、買い物、宿、人のテーマを設け、テーブルに着いた参加者がそれぞれのお薦め情報を付箋に書き出した。卓上に広げられた福井県の地図には付箋が所狭しと貼られ、和やかな雰囲気で話し合いが続いた。

 ロングライフデザインの視点を重視し、編集者が体験し感動したものだけを取り上げることを信条とする同シリーズ。福井市在住の30代女性は「デザインという切り口から旅先を理解できるガイド本。新幹線開業でそういう価値観に共感する人もたくさん福井に来てくれるようになると、迎える側としてもうれしい」と笑顔を見せた。

 「お薦め情報を共有し合うことを通じて、『その土地らしさって何だろう』と見つめ直すこともワークショップの目的」と振り返る神藤さん。9月8日、敦賀市のプラザ萬象で第2回の公開編集会議を行う予定で、現在、ウェブサイトで参加者を募っている。参加無料。定員20人。

 福井版はシリーズ33道府県目で、来年2月の発刊を予定。発売に合わせ、東京都内での展覧会、誌面掲載店などを巡るスタンプラリー、落語家・柳家花緑さん、脚本家・藤井青銅さんによる福井にちなんだ新作落語の落語会などを行うという。

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