鯖江市に4月29日、複合施設「レンズとカフェ Lens Park(レンズパーク)」(丸山町1)がオープンした。
OEM(相手先ブランドによる生産)サングラス向けレンズをなど手がける乾レンズ(大阪市生野区)が、自社製品の「オールタイムサングラス」など軸に同社鯖江支店横に開店した施設。「『目を守る』をテーマにした観光産業施設」を掲げ、サングラスや眼鏡の販売、カフェ、ワークショップ、オープンファクトリーなどの事業を展開する。開店に当たり、中小企業庁の事業再構築補助金を活用した。
店舗面積は約250平方メートル。回遊性を持たせた設計の2階建て店舗で、1階に市内メーカーの協力を得てそろえた眼鏡フレームのショップ、サングラス用レンズが並ぶギャラリー、カフェカウンター、約1時間かけて問診を行うという検眼室などを設けた。2階は吹き抜けから1階を見下ろせる構造で、テーブル席、多目的スペース、休憩スペース、テラスなどがある。
主力のサングラス用レンズは常時320種をそろえ、室内やテラスなどを巡りながら色味を確かめることができる。コンシェルジュの諸井晴彦さんは「同じ色のレンズでも、屋内と屋外とでは外界の見え方が全く違う。実際の利用シーンに即した環境で色味を確かめてもらうことで、より理想のレンズ選びをしてもらえればと考えた」と話す。
カフェメニューにも力を入れる。コーヒーやカフェオレが飲み放題の「プレミアムコーヒーチケット」(550円)などのコーヒー豆は、市内の自家焙煎(ばいせん)コーヒー店「スリム・ザ・コーヒー・リゾート」(横江町1)が同店向けにブレンドしたオリジナル。100%フルーツジュース(450円)、フロート(650円)などのドリンク類、ソフトクリーム(グラス=500円、ワッフル=550円)も用意する。
オープン以来、カフェを目的に訪れる家族連れや、レンズ度数調整の相談に訪れる近隣住民らでにぎわう。諸井さんは「必要に迫られて行く店という、従来の眼鏡店のイメージを一新したかった。さまざまなレンズを多くの方に知ってもらうことを通して、眼鏡のまち『さばえ』を楽しんでもらえる施設に育てたい」と話す。
営業時間は10時~19時。火曜定休。