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福井・丸岡高の地域協働コーディネーター、着任から1年 海外連携強化にも意欲

坂井市国際交流協会の理事も務める竹本さん。「本校での取り組みを地域にもっと発信していきたい」と意欲をのぞかせる

坂井市国際交流協会の理事も務める竹本さん。「本校での取り組みを地域にもっと発信していきたい」と意欲をのぞかせる

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 福井県坂井市の丸岡高(丸岡町篠岡)で現在、地域住民や団体などとの調整役を担う「地域協働コーディネーター」が活躍している。

丸岡バスターミナル交流センター(坂井市)で行われた、「丸高カレッジ」収録の様子。5月15日~31日、ケーブルテレビ坂井チャンネルで放送を予定する

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 かねて、総合的な学習の時間(総合学習)の取り組みに力を入れる同校は、丸岡城の在り方を議論し合う「丸岡城サミット」、まちづくりやSDGsなどをテーマにした公開講座「丸高カレッジ」などを地域住民と共に運営してきた。2019年から3年間、文部科学省「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」の指定校にもなっている。

 コーディネーターはそれらの取り組みの推進役となる人材で、昨年4月に同市出身の竹本沙織さんを迎えた。竹本さんは中学校教員を経て青年海外協力隊員としてセネガルで情操教育活動に携わり、帰国後、JICA北陸・福井デスク(福井市宝永3)で国際理解の出前授業などの企画・運営に携わった経歴を持つ。

 常駐にかかる費用は学校設置者の福井県でなく坂井市が予算化しており、市企画政策課の中出陽介さんは「市内の竹田地区で住民と大学生が協働する地域活動『竹田Tキャンプ』を行っており、コーディネーターの重要性を認識していた。市のまちづくりの基本は『ひと』であり、将来を担う世代の育成や地域への愛着を育むという観点から、支援の重要性が認められた」と話す。

 竹本さんは同校で週4日勤務し、着任以来、総合学習の授業補助、地域住民との連携推進、市内小中学校への出前講座、ホームページ英訳などの業務に携わってきた。3月6日には、大阪を拠点に活動するドイツ人僧侶・ネルケ無方さんを講師に招いた「丸高カレッジ『ドイツ人僧侶から見た日本』」テレビ収録の司会も務めた。

 総合学習は教科横断型の科目とされ、学習指導に当たっては幅広い知識が求められるという。「生徒の関心は交通、観光、福祉など多岐にわたっており、地域が抱える課題とのマッチングが学習の動機付けにつながる。面白さを感じながら自発的に取り組んでもらえるよう、地域の人たちからの情報収集にも努めている」と竹本さん。

 2022年度入学生から同校普通科は「みらい創生」「スポーツ探究」の2コース制となり、創造力育成や課題解決により力点を置く教育を展開する。竹本さんは同校の教育目標「Think globally, act locally(グローバル視点で考え、ローカルで行動する)」を引き合いに、「地域の人たちの支えで間もなく1年目を終えられる。昨年発足した坂井市国際交流協会との連携も強め、生徒のやる気を後押ししていきたい」と2年目に向けた抱負を語る。

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