買う

福井のちょうちん店が「三國湊」土産品 女性職人、地元クリエーターと共同開発

「湊灯」を手にする小島さん。「動画教材を作ってリモート講習会ができるような取り組みもしたい」と話す

「湊灯」を手にする小島さん。「動画教材を作ってリモート講習会ができるような取り組みもしたい」と話す

  • 11

  •  

 福井県坂井市のちょうちん製造「いとや」(坂井市三国町南本町)が1月11日、新商品「湊灯 minatobi」「恋みくに」の販売を始めた。

「わかめと雲丹」柄の手拭い(手前右)など、「恋みくに」第1弾商品

[広告]

 2024年春に予定する北陸新幹線福井・敦賀開業を見据え、坂井市・三國湊(みくにみなと)地域の新たな土産品を目指し地元クリエーターの協力を得て開発。同社が手掛ける「三国提灯(ちょうちん)」の製作を自宅などで体験できるキット「湊灯」と、三國湊ゆかりの風物などを図案化した雑貨「恋みくに」シリーズで展開する。

 湊灯(5,500円)の仕上がりサイズは、高さ=24センチ、直径=14.5センチ。色は3色で、薄紅(うすべに)、水浅葱(みずあさぎ)、梅鼠(うめねず)のバリエーションを用意した。製作時間の目安は60分。電池で駆動するLED式の明かりも付属し、実用的なインテリア雑貨としても活用できる。

 恋みくには、手拭い(5種各1,650円)、レターセット(6種各1,320円)を第1弾として販売する。越前市在住のデザイナー・Ai Mikiさんが柄のデザインを手掛け、「わかめと雲丹(うに)」「甘えびと越前がに」などの海の幸や、「雄島と船」「三国提灯」「ねこと干しがれい」など三国湊の日常風景などを図案化した。

 3代目のちょうちん職人・小島まりやさんによると、湊灯を企画したきっかけは同社運営の体験施設「三国提灯 いとや工房」で行っているちょうちん製作ワークショップだったという。「コロナ禍による往来制限などで来店いただくことが難しくなり、別の方法で三国提灯への関心を高めてもらえないかと考えた」と振り返る。

 「食以外の分野で三國湊の手軽な土産があまりなかったと感じており、地元クリエーターとタッグを組んでブランド力向上につなげたかった」という意向から、福井市在住のディレクター・坂田守史さん、坂井市在住のデザイナー・山本智恵美さん、編集者・畠山かなこさんらの協力も得たという。

 恋みくにの名は畠山さんの発案で、「三国に来て」「三国の人はキャラが濃い」「三国に恋して」などの意味を込めた。小島さんは「ご当地感があまり強く出ない、カジュアルでポップな雑貨にしたいという意図をくんでくれた」と笑顔を見せ、「マスキングテープなど新たな商品の展開にもつなげられれば」とプランを描く。

 同社、同社運営のカフェ「三國湊・食の蔵 灯」(坂井市三国町北本町)、同社オンラインストアで販売する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース