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子育て世代向け情報共有手帳「アレミテ」 福井の女性グループが制作

「手帳が徐々に仕上がっていくプロセスを見るのが楽しかった」と振り返る薮下さん

「手帳が徐々に仕上がっていくプロセスを見るのが楽しかった」と振り返る薮下さん

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 福井の女性グループが3月、「みんなの家族手帳『A'lemite(アレミテ)』」を売り出した。

パステル調の色使いでまとめられた「A'lemite」。「選べる楽しみを」と、3色のバリエーションで展開する

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 呼び掛け人は、福井を拠点に片付けサービスなどを展開する「福井お片づけ倶楽部」の薮下智子さん。生前整理、エンディングノート、パート勤務時代の同僚の困り事などをヒントに、「子育て世代のママが急病などで急に不在になったときのために、日常生活の中でママだけが把握している情報を家族で共有できれば」と企画した。

 手帳は「子どものこと」「ママのこと」「パパのこと」「暮らしのこと」などのパートで構成。子どものかかりつけ医、父母の兄弟姉妹の氏名・連絡先、健康保険証や母子手帳などの保管場所、冠婚葬祭セットや家族の洋服・下着などの収納場所などを記入できるようになっている。片付けに関するコラム、県内の子連れお出かけスポット、急病時の相談窓口の情報なども掲載した。

 スタッフは薮下さんら県内在住の既婚女性計4人で、編集、デザイン、印刷などの専門知識を各自が持ち寄り制作した。「一昨年末、親子向けイベントに制作した『みんなの家族手帳』が原型。より多くの人に使ってもらえればと、メンバーと打ち合わせを重ねて掲載項目の厳選を重ねた。子どもの登下校ルールや学童保育のことなど、話し合いで分かった地域性も反映した」と薮下さん。

 「事あるごとにママに頼ってしまう家の事を『自分事』として捉えてもらえば」とクラウドファンディングで費用を募り、目標を超える約94万円の寄付を集めた。「いろいろなことを一人で抱え込んでしまうママの肩の力が抜けるように」というコンセプトが共感を呼び、県外から応援の声も寄せられたという。

 手帳は現在、同社ホームページで販売中。書店、雑貨店、子ども用品店、学習塾などの取り扱い店も募り、育休明け社員へのプレゼントなど法人需要も見込む。

 仕様はA5判44ページ。1,100円。

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