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福井・坂井にミュージカルスクール Iターン移住の女性、周囲に背中押され開講へ

アフガニスタンの民族衣装を着けた、スクール代表の松井さん

アフガニスタンの民族衣装を着けた、スクール代表の松井さん

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 福井県坂井市に4月上旬、ミュージカルスクール「Naz house」が開講する。

松井さんが手掛けた、カンボジアでのミュージカルワークショップの様子

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 「創る 繋(つな)がる ミュージカルスクール」を掲げるスクール。市内にあるレンタルスタジオ「リビングスペース アタ」を会場に週2回レッスンを行う。

 代表で講師を務める松井笑那(えな)さんは、神奈川県藤沢市出身の20歳。中学時代にミュージカルを始め、国内外での舞台経験などを基に海外で指導に当たった。高校卒業後、カンボジアやフィリピンの孤児院、アフリカのスラム街の子どもたち延べ100人以上とミュージカルを創作するなどの活動を重ねたほか、カンボジア・プノンペン大学で講師を務めた経験も持つ。

 福井とのつながりはコロナ禍がきっかけだった。「昨年の今ごろはまだカンボジアにいて、現地では国外への渡航に制限がかかりそうだと言われていた。『帰国できるうちに日本に戻ろう』と計画している中で、福井大学にいる知人とのつながりで福井に来る縁が生まれた」。海外約20カ国を訪れた経験からIターン移住には特に抵抗を感じず、今年1月の大雪時も「楽しみながら過ごすことができた」と振り返る。

 以前からスクール開講の構想は持っており、福井市内のカフェで働きながら自身の構想を周りに話すうち背中を押された。「海外で実感したのは、歌とダンスと舞台があれば誰もが輝き仲良くなれるということ。コロナ禍でエンターテインメントの持つ力を再認識し、その力で福井を盛り上げることができればと考えた」

 NaZとはウルドゥー語で「他人からもらった無条件の愛によって生まれる自信や心の安定」を意味するという。「日本語の『わびさび』と同様、直訳できない言葉。一言で意味を言い表せないところがすてきだと思った」と松井さん。コミュニティーに集う人たちが互いに尊重し合うフラットな関係になればと願い、「家」を意味する英語をスクール名に掲げた。

 年内に福井駅西にある「ハピリンホール」(福井市中央1)での初演を目標とする。「ミュージカルはエンターテインメントの総合格闘技。ゆくゆくは、都市部で活動するミュージシャンやアニメーターを招くなどして作品に生かしていきたい。福井県内だけでなく、都市部での公演や海外のミュージカル団体との相互交流も図っていければ」とプランを描く。

 3月27日・30日、開講に先立ち無料体験会を行う。4月からのレッスンに準じたプログラム構成で、90分で1本のミュージカルを完成させる。開催時間は、27日=17時~、30日=18時~。募集対象は小学1~6年生。参加無料。持ち物は、動きやすい服装、室内履き、飲み物、タオル、マスク。定員は10人(両日とも)。

 開講時間は、火曜=17時~、土曜=18時~。対象は小学1~6年生。レッスン料は月6,000円(教材費込み)。

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