討論会「高校生からの国際問題」が12月27日、多目的スペース「田原町ミューズ」(福井市田原1)で行われた。
福井の高校生支援団体「BEAU(ビュー)」がスペシャルイベントと銘打ち、「福井からグローバル問題を考える」をテーマに企画。ツイッターや学校へのフライヤー配布などで参加を呼び掛け、国際問題などに関心のある高校生ら約30人が応じた。イベントはキャリアプランをテーマにした11月に続き2回目。
地元ラジオ局のパーソナリティーなどを務める大川晴菜さん(福井在住)がMCとなり、初対面の緊張をほぐすアイスブレークからスタート。「自分がもし○○だったら」というルールで展開するゲーム形式の「妄想自己紹介」を行い、参加のきっかけなどを話し合った。
中盤では、福井大(文京3)や、福井県立大(永平寺町)の学生がモデレーターとなり、グループディスカッション形式のワークショップを行った。参加者は、貧困、環境、ジェンダーの計3テーマに分かれて事例を挙げながら課題を共有。約1時間の議論を経て、「道路の自転車専用レーンを増やす」「企業ではオフィスでの服装を自由にする」などの解決策を発表した。
ジェンダー問題を扱ったグループに参加した高校3年生は「学校の先生の勧めで友人と一緒に参加した。解決策を自分たちで考えるというのは難しかったが、学校の授業より時間が多く、ジェンダー問題について深く話し合えた。県内の大学に進学が決まっているので、BEAUの活動にも参加できれば」と振り返った。
同団体は現在、一般社団法人化に向け準備を進めている。スタッフの田川裕大さんは「まちづくりに関心があった高校時代、話題を共有できる友人が少なかった経験が今の活動の原点。今日の手応えは予想以上で、『当時の自分のような思いを抱いている高校生はいるはず』という考えは間違っていなかった」と実感を込める。