福井県嶺南地方で7月14日・15日、野菜をテーマにした「ベジフル&フードツアー 御食国(みけつくに)若狭と鯖街道」が行われる。
講演会の様子。今回は、御食国若狭おばま食文化館学芸員による「若狭の食文化に学ぶ」を予定する
福井県内の野菜ソムリエ約90人でつくる「野菜ソムリエコミュニティ福井」有志が企画し、今年で4回目。県内を5エリアに分け、毎年この時期に産地見学や講演会などを組み込んだツアーを行っている。ツアー取り扱い事業者は農協観光福井支店(福井市大手3、TEL 0776-27-1255)。
ツアーはJR敦賀駅を起点にしたコース。伝統野菜「杉箸アカカンバ」「久保まるナス」などの産地見学、カフェ「キトテノワ」(敦賀市)での地元野菜ランチタイム、御食国若狭おばま食文化館(小浜市)での若狭塗り箸研ぎ出し体験などのメニューを設ける。宿泊は「松月観の宿 いたや」(同)。
同団体代表で、県内初のフードツーリズムマイスターという土橋登喜雄さんは「福井の名物というと越前がになどの海産物を思い浮かべる方が多いが、伝統野菜などの農産物にも隠れた名物がある。野菜を通じて福井のことを深く知っていたただければと立案した」と振り返る。
これまで、「食育の祖」と言われる石塚左玄、「コシヒカリの父」石墨慶一郎、テレビドラマにもなった「天皇の料理番」秋山徳蔵など福井ゆかりの人物にスポットを当ててツアーを行った。北海道や福岡などからの参加者や、1回目から毎回参加している県外からのリピーターもいるという。
「福井に来るいい機会となった」「観光地とは違う切り口で福井を見せてもらえた」などの声が寄せられているという。土橋さんは「若狭はかつて、淡路や志摩と共に朝廷の台所を支えた御食国。野菜ソムリエでない方の参加も歓迎で、休みを生かして山の緑と海の青に囲まれた福井に遊びに来てもらえれば」と呼び掛ける。
料金は1人3万円(敦賀駅までの交通費を除く)。定員20人。6月30日締め切り。