福井市の「E&Cギャラリー」(福井市問屋町3、TEL 0776-27-0207)で現在、美術展「反保千佳子展 vol.3」が行われている。
福井市生まれで、美術教諭の傍ら創作活動を続ける反保さんの個展。オルメカ文化の巨石人頭像をモチーフにした土の作品やガラス製レリーフなど18点を展示する。
新作「可愛い妖怪」は越前荒土を使った重量約200キロという作品で、2カ月半ほど掛けて制作した。反保さんは「一気に進めると息切れしそうだったので、毎日数センチずつ土を積んで作り上げた。1日にわずかしか時間を取れなくても、休み無く制作を続けることでモチベーションを保った」と明かす。
「人体を作るという美術表現が以前から好きで、顔の表情だけで勝負できるという点に魅力を感じたことから巨石人頭像をモチーフにした。以前は絹糸や鉛板などを使った作品も手掛けていたが、学生時代から使っている土を触っている時が一番ホッとする。おおらかで温かくて優しい感触がいい」とも。
個展は2010年、2015年に次いで3回目。反保さんは「実際には見えない命のパワーのようなものを作品から感じてもらえたら。見た方が何か新しいことを始められるきっかけになれば」と話す。
営業時間は12時~18時(金曜は21時まで)。入場無料。火曜・水曜定休。12月10日まで。