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ネット通販のパン店、福井市内に実店舗-今後は食のワークショップも

「お客さまの声がリアルタイムに聞ける」と実店舗の魅力を話す2人

「お客さまの声がリアルタイムに聞ける」と実店舗の魅力を話す2人

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 ネット通販・出張販売のみで営業してきた福井市内のパン店が4月20日、同市日光に実店舗を構え、売り切れ続出の人気ぶりを見せている。

売れ筋の「えだ豆チーズベーグル」(210円=手前)と「ダブルチーズベーグル」(200円=奥)

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 店名は「スックムック ベイカーズマート」。パン酵母がスクスク育ち、生地がムクムク大きくなるように店も繁盛を――と同市内に住む久保進哉さん・美穂さん夫妻が願いを込めた。

 自宅の一角を工房に改装しネットショップを始めたのは2008年。天然酵母を使ったベーグルを専門に扱い、歯切れのよいモチモチ感で好評を博した。しかし、製造や受注処理、発送の全てを美穂さん1人で切り盛りし、「この1~2年、妻も通販と出張販売で手一杯の様子」(進哉さん)だったという。

 サラリーマンだった進哉さんは「工房が手狭になったのと、地元の方にうちの存在を知ってほしいと考える時期が重なった」と美穂さんのサポートを決意。自宅からほど近い場所にレストランの居抜き物件を見つけ、賃借開始からわずか20日で開店日を迎えた。

 オープンにあたり、ベーグル以外のパンも商品ラインアップに加えた。それでもベーグルの人気は根強く、「えだ豆チーズベーグル」(210円)や「ダブルチーズベーグル」(200円)のチーズ系ベーグル、サンドイッチ向けの「プレーンベーグル」(150円)が売れ筋という。

 天然酵母を使うため大量の仕込みは難しく、閉店時刻を待たずに売り切れることもしばしば。「酵母は温度管理が大切。寒い夜には酵母の入った瓶を抱えて寝ていたこともある」と美穂さん。ストイックにパン作りに励む美穂さんの「酵母愛」に接客担当の進哉さんも舌を巻く。

 飲食スペースを設けたり、食に関するワークショップを開いたり…と、今後のプランに夢膨らませる2人。「目標を大きく掲げればきりはないが、まずは街のパン屋らしく、近所の人たちの食生活を支える存在になれれば」と話す。

 営業時間は12時~19時。水曜・木曜定休。

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