食べる 買う

福井・永平寺門前に商業施設 門前再開発事業の一環、観光客増視野に

施設外観。永平寺所有の山林から切り出したスギなど福井県産材を取り入れた

施設外観。永平寺所有の山林から切り出したスギなど福井県産材を取り入れた

  • 3

  •  

 商業施設「Hikari Terrace 輝坊(ヒカリテラスキボウ)」(永平寺町志比)が10月2日、オープンした。

30人収容の「ごはんカフェ」。永平寺ホットコーヒー(550円)、パンケーキ(800円)、チリコンカンのフライドポテト(900円)などのメニューを用意する

[広告]

 同町に本社を置く「輝峰」が曹洞宗大本山永平寺の旧参道沿いに開業した同施設。延べ床面積は約250平方メートル。施設内に、スズ製食器や仏具などの販売店、伝統工芸品のセレクトショップ、カフェなどが入居する。

 仏具などを販売する店舗は同寺の仏具修理を手がける「能作」(富山県)が運営し、永平寺オリジナル商品など約200点のアイテムを扱う。セレクトショップと飲食店「ごはんカフェ」は「晴雪」(群馬県)が手がけ、ランチ、軽食、ドリンクなどを提供するほか、福井在住の作家による工芸品の展示販売を行う。

 輝峰の志賀敏男さんによると、永平寺門前は昭和30年代、団体観光客のニーズに合わせて整備され、店舗それぞれが改修を重ねることで景観やにぎわいが守られてきたエリア。しかし、団体客減少による売上減が進み、建物の更新、サービス向上、商品開発などが後手に回っていったという。

 こうした課題を受けて、福井県、永平寺町、同寺の3者で立ち上げた「門前再構築プロジェクト」が同社参入のきっかけとなった。同社の進出は2018(平成30)年開始の第1期事業に次ぐ第2期事業という位置付けで、永平寺町企業版ふるさと納税制度を活用。北陸新幹線福井・敦賀開業によるインバウンド需要などの観光客増加を見込み、休憩や待ち合わせなどで利用できる施設として展開する。

 志賀さんは「永平寺門前で気軽に一休みできる場所として開業した。ランチメニューの考案に当たっては、あえて地元色を控えて数種類のおばんざいを小鉢に入れた御膳とした。観光客だけでなく地元の人にも気軽に利用してもらえるよう手頃な料金設定としたので、永平寺に来た時に立ち寄ってもらえれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は9時~16時30分(カフェは16時まで)。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース