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福井で展覧会「文京インディペンデント」 地元ゆかりの28人、新設の画廊で

取材に応じる岡本さん

取材に応じる岡本さん

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 福井市のギャラリー「夕方画廊 分室ニホ」(文京2)で6月26日、展覧会「文京インディペンデント vol.0」が始まった。

ギャラリーの外観。「分室ニホ」の看板がかかる

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 福井市立図書館(現在、刷新工事中)前のアパート2階にオープンしたギャラリーの初イベント。ワンフロア4区画の住居をつないでリノベーションしたギャラリースペースに、福井ゆかりの美術作家28人の作品計166点を展示する。

 近くでカフェを経営する岡本京美さん(福井市在住)の呼びかけによる実行委員会がギャラリーを運営。作品のジャンルは、アクリル画、油彩画、彫刻、オブジェなどさまざまで、作家の年代も20代から80代と多岐にわたる。「ワクワクをぎゅっと詰め込んだ空間を作り上げたい」と願う委員会メンバーの思いを込め、「インディペンデント」というタイトルを掲げたという。

 カフェという交流の場を営む岡本さんはかねて、作品を鑑賞しながらアート談義に花を咲かせられるサロンのような場を作る構想を練っていた。ギャラリーの物件探しを始めたのは昨年秋ごろ。新型コロナの影響で作品発表の機会が失われつつあった地元の美術作家らの声にも後押しされた。

 近くの田原町商店街に店を構える若者たちの動きにも刺激を受け、縁あって出合ったのが、小中高校、美術館、図書館などが集まる文教地区のアパートだった。岡本さんは「建物の2階にあり、靴を脱がないと上がれないというギャラリーのセオリーからは外れる物件。しかし、出合った瞬間に湧き起こったワクワクした気持ちこそが正解だと思って物件を決めた」と振り返る。

 オープンに当たり知己の美術作家に声をかけたところ、世代を超え多くの賛同を得ることができた。アパートオーナーもギャラリー運営に理解を示し、作家たちも創作の合間を縫ってペンキ塗りや掃除などのサポートをしてくれた。「ある作家さんが、『今まで携わった中で一番楽しい展覧会になりそう』と言ってくれたのが心に残っている」と岡本さん。

 展示作品の販売に加え、ブローチや図録など、その場で購入して持ち帰りできるグッズも会場に並べる。岡本さんは「作家さんの協力を得て、グッズは気軽に買ってもらえるような金額に設定した。家や職場などギャラリー外の空間に置かれた作品が、新たなアートコレクターを生むきっかけになれば」と期待を込める。

 開場時間は16時~21時。入場料は投げ銭制。7月13日まで。

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