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福井のフォトグラファー2人が作品集 地元への愛、全面に盛り込み

「両A面」の同書の表紙。背表紙を挟み、左がtomosakiさんの作品、右がAkine Cocoさんの作品

「両A面」の同書の表紙。背表紙を挟み、左がtomosakiさんの作品、右がAkine Cocoさんの作品

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 福井在住のフォトグラファーが手がけた書籍「L&SCAPE(ランドスケープ) 撮りたい世界が地元(ここ)にある」が10月14日、モッシュブックス(東京都渋谷区)から出版された。

同書より。tomosakiさんは「『福井には高い建物がないから、こんなにも入道雲がきれいに見えるんだ』という発見があった」とコメントを寄せる

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 著者は、「Akine Coco」さんと「tomosaki」さん。2人はコロナ禍を機に福井の風景や人の息遣いをテーマにした写真を撮り始め、ツイッターやインスタグラムなどへの投稿を続ける。鮮やかな色調を特徴とする作品が郷愁をかき立てられる「エモい写真」として話題となり、ツイッターのフォロワー数は2人合わせて60万人を超える。

 同書はそれぞれの作品を全面に配した「両A面」の装丁で、地元を撮ることへの思いや、魅力的な風景の見いだし方などを「side Akine Coco」「side tomosaki」の2部で構成する。同じ場所を各自の視点で撮影した共作ページを盛り込んだり、各自のパートを異なる紙質で製本したりするなどの工夫も凝らした。

 同社から出版の打診があったのは2021年の春ごろで、夏ごろから写真選定や文字原稿のやりとりなどの作業を進めた。Akine Cocoさんは「直感だけで撮っていた作品を言語化することで自分の撮り方を整理できた」、tomosakiさんは「掲載作品を選ぶ過程で、自然が生み出す絶景が日常生活と共存している地元の良さを改めて実感した」とそれぞれ振り返る。

 Akine Cocoさんは「打診があった時、『単なる写真集ではない、2人の思いを掘り下げる構成にしたい』という声も頂いた」とも。「色校正の時点でイメージ以上のものに仕上がったことに感動し、見本誌を受け取ってさらに感動が増した」と笑顔を見せる。

 誌面には「ローポジションで撮る」「あえて傾けて撮る」などアングルの決め方、レタッチソフトの使い方など技術解説も盛り込んだ。普段は一眼レフカメラで撮影に取り組む2人だが、「写真には一瞬を捉える『記録』と、『記憶』を呼び起こす手がかりという2つの側面がある。技術的なことより直感が大切で、スマホでも十分にエモい写真は撮れる」とアドバイスする。

 福井を愛するフォトグラファー4人で組むユニット「hoyano film」のメンバーでもある2人。Akine Cocoさんは「福井がテーマといっても現状は(福井県北部の)嶺北エリアを撮った作品が中心で、撮りたい場所はまだまだある」と意欲を見せる。福井を舞台にした「青春写真」をコンセプトに掲げるtomosakiさんは「福井をもっと深掘りし、子どもから年配の人まで喜んでもらえるような写真を発表していければ」と笑みをこぼす。

 仕様は、B5判フルカラー160ページ。価格は3,150円(送料込み)。同社ウェブサイトで販売する。

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