福井市のランドセル専門店「イクラボ」(福井市大和田2、TEL 0776-89-1882)が4月から、クリック募金プログラム「イクラボ チャリティー」を始めた。
ベビーマッサージ講座終了後、ランチを囲んで子育ての情報交換をする参加者
福井県内の児童養護施設に向け、2017年4月入学予定の小学1年生にランドセルを寄付する同プログラム。同店ホームページ内に設置する専用ボタン1クリックにつき10円としてカウントし、5000クリックでランドセル1個分とする。クリックは1日当たり1回のみ有効。ランドセルの寄付は、支援者に代わって同店が行う。
同店を手掛ける、スクールウエア卸「山耕」(越前市小松2)の山田耕一郎社長は「児童虐待のニュースを見聞きするたび心を痛め、児童養護施設に通う子どもたちの支えになりたいという思いからチャリティーを始めた。『子どもが好き』という一言が、活動の原動力」と話す。
企画立案に当たり、「物をただ贈るだけの事業にはしたくない」とクリック募金にこだわったという。「クリック数は支援者数と言い換えることもできる。子どもたちに『多くの人があなたを応援している』というメッセージが伝わることで、自己肯定感の回復につながれば」と山田社長。
ベビーマッサージやスクラップブッキングなど、子育て世代向けの講座も始めた。山田社長は「当店周辺は新興住宅地が増え、昼間は家で子どもと2人きりのお母さんも多いと聞く。子育ての悩みやストレスが虐待に向かわないよう、お母さんたちの支えになるようなコミュニティーを作り上げていきたい」と力を込める。