トークイベント「ボクらの対話」が12月6日、福井県国際交流会館(福井市宝永3)多目的ホールで開催される。
「10代の対話から見つける子どもの参画」を掲げるイベントで、福井市の認定NPO法人「福井県子どもNPOセンター」(木田町)が主催する。同NPOが展開する中高生劇団「プラム」メンバーが立案し、約6カ月かけて実現にこぎ着けた。
呼びかけ人は福井工業大付属福井中3年の中川陽太郎さん。中川さんは演劇活動を通じ、自身の思考を表現したり周囲の意見に耳を傾けたりする「対話の面白さ」を実感し、「もっと対話したい」との思いから同級生の村中優友さんら劇団メンバーに開催を呼びかけたという。
プログラムは、午前の部=「ゆるっとし対話。」(10代のみ対象、定員30人)、午後の部=「あの人にきき対話。」「みんなにもきき対話。」(定員300人)。午前の部は「スマホは僕らを幸せにしてくれるの?」をテーマにしたワークショップ、午後の部は社会起業家のたかまつななさんを交えたゲストトークセッションなどを行う。
村中さんによると、「自分事として捉えられる対話ワークショップになるのでは」という理由からスマホをテーマにしたという。「企画段階で幸せについて対話する案も挙がったが、テーマが抽象的で中学生にとって遠い内容になりそうでスマホ案にまとまった。何かしらの答えを出すことが目的ではないので、各自に思い思いの考えを表現してもらえたら」と村中さん。
福井市では今年4月、子どもによる意見表明の尊重などを基本理念に掲げる「福井市こども未来条例」が施行された。イベント開催を間近に控え、中川さんは「10代と大人が対話を通して交流し、双方がスマホとの付き合い方を考える機会となれば」、村中さんは「イベントでの対話の経験を、複雑な社会を生きていくための一つの糧としてもらえれば」と話す。
開演は、午前の部=9時、午後の部=13時。入場無料。事前申込制。