プレスリリース 2025.10.22

深い黒を追求した独自開発生地。「BLACK OF BLACKs」2025年秋冬の新作発売

リリース発行企業：株式会社三陽商会

情報提供：

　三陽商会は、上質感のある深い黒を追求した独自開発生地による商品群「BLACK OF BLACKs（ブラックオブブラック）」の2025年秋冬の新作の販売を開始しました。「マッキントッシュロンドン」「ポール・スチュアート」「サンヨーコート」など13ブランドから、コート・ブルゾン、ドレス、バッグアイテム計23型を、全国百貨店・直営店及び当社公式オンラインストア等にて10月上旬から11月上旬にかけて順次発売いたします。
　「BLACK OF BLACKs」は、濃い黒に染めることが難しい合成繊維に特殊技術を施し、通常より深みのある黒を実現した独自開発生地による商品群です。当社の全社横断プロジェクト「商品開発委員会」が、繊維メーカーであるセーレン株式会社(本社：福井県福井市、以下、セーレン(株)との2年にわたる共同研究により2024年秋冬に商品化、10型のコート・アウターを展開し、高い販売実績を達成しました。
　2025年秋冬は、展開ブランド・型数を拡大し、昨年の5倍の生産数で本格展開を進め、秋冬商戦の牽引を図ります。アイテムカテゴリーもコート・アウターからドレスやバッグにまで広げ、当社独自の商品として、品格ある深い黒を求めるお客さまに新たな価値をご提案いたします。　

　また、10月22日(水)から11月3日(月)の期間、当社が運営するセレクトショップ「ラブレス」各店舗にて、各ブランドの「BLACK OF BLACKs」コレクションを特別展示・販売し、深い黒がもたらす上質感を訴求いたします。

上質感のある深い黒を実現「BLACK OF BLACKs」

▽三陽商会公式オンラインストア「サンヨーオンラインストア」内の
「BLACK OF BLACKs」紹介ページ
https://store.sanyo-shokai.co.jp/blogs/sanyo_stylemagazine/all-gl-blackofblacks-20251022

▽クレストブリッジ公式オンラインストア内の「BLACK OF BLACKs」紹介ページ
https://www.crestbridge.jp/blogs/news/blc-news-251017 (ブルーレーベル・クレストブリッジ)

■開発の背景　

～濃い黒に染めることが難しい合成繊維～
コート・アウターをはじめ装いに取り入れやすい黒の色のファッションアイテムにおいて、市場には白みがかった黒、赤みを帯びた黒など様々な色調の「黒」が存在します。
市場に支持される価値のある商品を開発することを目的とした三陽商会全社横断のプロジェクト「商品開発委員会」(※1)は、その黒いファッションアイテムの中でも、特に汎用性の高いナイロンやポリエステルをはじめとする合成繊維が本質的に濃い黒に染めることが難しいという課題に着目。上質感のある深みのある真の黒を表現することを目標に、2022年より本格的な生地開発に着手しました。

“真の黒”を追求した「BLACK OF BLACKs」

～ 2年にわたる研究開発。デビューから2年目、本格展開～
約2年にわたる研究開発の末に商品化を実現した当社独自の「BLACK OF BLACKs」の商品は、デビューとなった2024年秋冬シーズン、10ブランドから計10型のコート・アウターを販売し、高い販売実績を達成。これを受け、2025年秋冬シーズンは展開ブランド、生産数、型数の拡大を図るとともに、アイテムカテゴリーをコート・アウターからドレスやバッグにまで広げ、三陽商会独自の商品として本格的な展開を進めることとしました。
(※1) 商品開発委員会： https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000543.000009154.html

■「BLACK OF BLACKs」の特徴と深い黒の原理

「BLACK OF BLACKs」は、多くの方が1枚は持っているであろうスタンダードな”黒”という色に着目し、上質感のある深い黒を追求した独自開発生地による商品群です。染料や加工と相性の良い糸を選定し、特殊な染色技術と特別な加工を施すことにより、通常の黒よりも更に深みのある色合いを実現。色の明るさを表わすL値(※2)も、セーレン(株)の基準では17以下が濃い黒の目安であるところ、「BLACK OF BLACKs」では14.5～16.9という値を達成しています。「BLACK OF BLACKs」は、当社が着眼した「上質感のある深い黒」の実現に向け、セーレン(株)の差別化技術を活用して共同開発を進め、約2年にわたる研究と試作を重ねて完成させた独自の製品です。

(※2) L値：色の明るさ（明度）を表す国際的な指標。0～100の数値で表され、0が「完全な黒」、100が「純粋な白」を意味します。数値が小さいほど暗く、大きいほど明るい色となります。

「BLACK OF BLACKs」三つの原理

<１. より黒く染まる糸を選ぶ＞ 　　※１.～３.は全てセーレン(株)の差別化技術
通常の黒よりもさらに深みのある”真の黒”の生地をつくりだすために、まず、染まりやすい糸を選定します。より黒く染まるよう、染料の浸透性が高く、濃染化加工(※3)と相性の良い糸を厳選します。
(※3) 濃染化加工：繊維表面に樹脂皮膜を形成させることで繊維への光の透過率が上がり、反射が少なくなるために濃色効果が得られるというもの

<２. より黒く染める＞
次に、深い黒を実現するための特殊な染色加工を施します。通常、繊維内部に浸透しやすい染料を使用すれば濃度が上がりますが、浸透しやすい分、染料が流出しやすく、色落ちや色移りもしやすくなるのが一般的です。
「BLACK OF BLACKs」の染色技術では、繊維内部に浸透しにくい染料を使用しながらも、独自の染色技術により高い濃度を実現し、色の濃さと堅牢度(※4)を両立させます。染料と薬剤の選定、配合比率、加工温度の微調整を何度も繰り返すことで、理想的な"真の黒"が完成しました。

(※4) 堅牢度：染色された生地の色落ちや色移りなどに対する耐久性を表す指標

<３. より黒く見せる＞
さらに、視覚的により黒く見せるための濃染化加工を施します。
人間の目は、物体から反射してくる光を網膜の神経細胞で捉えることで色を認識しています。生地からの光の反射を抑制できれば、より深い黒として知覚されます。濡れた布地が乾いた状態よりも色が濃く見える原理と同様に、「BLACK OF BLACKs」の生地は、染色工程の後に樹脂による仕上げ加工を施し、表面からの光の反射を抑えることで、通常の黒を超える深みと高級感を実現しています。

■「BLACK OF BLACKs」展開概要

「BLACK OF BLACKs」のコート・アウターの多くに、裏面にフィルムを貼り合わせるラミネート加工を施すことによりはっ水性・透湿性・防風性などの機能性を付加した生地を使用。「マッキントッシュロンドン」(ウィメンズ)の定番コート『ロズリー』や「サンヨーコート」の『青森ダウン』などブランドの代表的なモデルに用いて、特別なコート・アウターを展開します。
そして、2年目となる2025年秋冬シーズンはアイテムの拡大を図り、しなやかなドレープ感が特徴のポリエステルジョーゼットを用いたドレスアイテムや、耐久性に優れたナイロンジャカードを使用したバッグを新たに販売します。

■セレクトショップ「ラブレス」にて特別展示・販売

10月22日(水)～11月3日(月)の期間、当社が運営するセレクトショップ「ラブレス青山」「ラブレス　ニュウマン高輪店」をはじめとする「ラブレス」4店舗では、各ブランドの「BLACK OF BLACKs」コレクションを特別展示・販売し、深い黒がもたらす上質感を訴求いたします(※5)。
(※5) 店舗により展開ブランドは異なります。集積ディスプレイ期間以降も販売は継続します

セレクトショップ「ラブレス」に設置した「BLACK OF BLACKs」のディスプレイ
（2025年10月22日撮影）