福井市美術館(福井市下馬3)で行われている「ミッフィー展」の来場者が10月1日、1万人を超えた。
会場エントランスでは、「ミッフィー」シリーズの絵本表紙を展示する
2017(平成29)年に亡くなったオランダの絵本作家ディック・ブルーナさんの代表作「ミッフィー(うさこちゃん)」シリーズを中心に紹介する同展は、9月19日にスタート。1万人目となったのは永平寺町在住の若林幸江さん・澪さん親子で、石堂裕昭館長がポスター、クリアファイル、展覧会図録などの記念品を贈った。
幸江さんは「日用品や幼稚園の道具などミッフィーの付いたグッズを親子で愛用しており、今日もグッズ購入を楽しみにして訪れた。『入場者1万人達成』のような瞬間に立ち会うのは初めてで驚いたが、心に残る日となった」と笑顔を見せる。
「ミッフィー誕生65周年記念」をうたう同展は、同館とFBC福井放送でつくる実行委員会と朝日新聞社が主催。2階の企画展示室やロビーなどを会場に、同作品の直筆原画、スケッチ、制作メモ、制作の様子を撮影した動画など250点以上を展示する。
2007(平成19)年の作品「うさこちゃんは じょおうさま」のコーナーでは、出版時に採用されなかった原画で構成したアナザーストーリーも紹介する。担当学芸員の山田泰啓さんは「展示には手作業で彩色された初期作品もあり、『ブルーナ・カラー』と呼ばれる6色使いが確立されるまでの変遷がたどれる。初来日の原画など貴重な作品群もじっくり鑑賞してもらえれば」と話す。
展覧会は東京、神戸、福岡、青森などを巡回し、北陸では福井だけの開催。初日には、同展オリジナルを含め約600種類をそろえるグッズショップの待ち行列が館外にできるほどの盛況ぶりだったという。
緊急事態宣言などが全都道府県で解除され来客増が見込まれることから、同館は週末を中心に、グッズショップの時間入れ替え制を設けたり、ショップや駐車場の混雑状況を同館ツイッターアカウント(@fukuishibi)で発信したりするなどの対応を行う。
開館時間は9時~17時15分(入館は16時45分まで)。料金は、一般=1,100円、高・大生=800円、小・中生=500円。月曜休館。11月7日まで。