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北陸新幹線越前たけふ駅で見学会 福井県民500人、開業に胸膨らませる

建設中のプラットホーム部を見学する参加者

建設中のプラットホーム部を見学する参加者

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 北陸新幹線越前たけふ駅(越前市大屋町)の建設現場で9月19日、福井県民対象の施設見学会が行われた。

「コウノトリが飛翔する未来への道しるべとなる駅」のイメージでデザインされた同駅駅舎。8月末現在の建設進ちょく率は72%で、内装や電気設備などの工事が進む

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 2024年春を予定する北陸新幹線福井・敦賀開業への関心を高めてもらおうと、福井県が、鉄道建設・運輸施設整備支援機構と福井県北陸新幹線建設促進同盟会の協力を得て開催。新聞やホームページなどで応募を呼び掛け、抽選で選ばれた県民500人が参加した。

 見学会は9時45分に始まり、100人ずつ5つのグループに分かれて行われた。コンコース、待合室、駅務室などが設けられる1階では、同機構の担当者が駅舎のデザインコンセプトや線路の敷設技術などについて説明。参加者は配付資料を見ながら説明に耳を傾けたり、駅内の様子を疑似体験できる動画を見たりしながら駅舎の完成イメージを膨らませた。

 プラットホームが設けられる2階では福井・東京方面ホームの一部が見学会場として開放された。一角には北陸新幹線車両「W7系」の記念グッズを進呈するクイズラリーのパネル、福井県のマスコットキャラクター「はぴりゅう」と車両があしわられたタペストリーなども設けられ、記念写真を撮る家族連れの姿が多く見られた。

 福井県新幹線開業課の担当者によると参加者の年齢層は小学生から80代までと幅広く、「予想を超える応募があり、県民の皆さんの期待の高まりを実感した」という。見学を終えた参加者は「開業に向けてワクワクした気持ちが高まった」「今までは高架を下から眺めるくらいだったが、駅を実際に見学して『新幹線が来るんだな』という実感が湧いた」「ミリ単位で作業をしていると聞き、作業に当たる人たちの真剣さを感じた」と感想を寄せる。

 同駅は「南越駅」という仮称で整備が進められていた県内唯一の新幹線単独駅で、5月13日、候補6案の中から駅名が決まった。駅舎は鉄骨造り2階建てで、幅約35メートル、高さ約21メートル。プラットホーム部は相対式2面4線構造で、12両編成の列車が停車できる全長312メートルのプラットホームを備える。同駅開業に伴い、同じ読みである福井鉄道越前武生駅(府中3)は改称となる予定。

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