反射材ウエアを身に着けたマネキン「交通安全家族」が6月22日、福井県庁1階ホールに現れた。
交通事故防止を呼び掛けるキャンペーンの一環として福井県県民安全課が企画。家族は、交一(夫)、安子(妻)、通(子)と、交一の父・全次郎、飼い犬・フラッシュという構成で、「交一との出会いは横断歩道」(安子)、「家族と話し合い、運転免許を返納」(全次郎)などのキャラクター設定も盛り込んだ。
県はかねて、反射材グッズなどの配布を通して夜間の交通事故防止の啓発活動を進めてきた。「2017(平成29)年と2018(平成30)年、人口当たりの交通事故死者数で福井県は全国ワーストワンだった。夜間の高齢歩行者が犠牲になったケースも多く、反射材の着用率も高くなかった」(同課職員)
「たすきやリストバンドなど、一般的に流通する反射材グッズのイメージを一新してもらえれば」と、反射材プリントを施したTシャツなどを身に着けた家族の起用に至った。「誰もが当事者になる可能性があるのが交通事故。全ての人に『自分事』として捉えてもらえればと考え、家族をテーマにしたキャンペーンになった」
今後、マネキンによる県内各地での啓発活動や、SNSでの情報発信などの活動を行う。家族が登場するドラマ仕立てのラジオCMも展開中で、2021年3月29日まで、毎週月曜の17時58分ごろからFM福井で放送する。ドラマのテーマは、「横断歩道での歩行者優先」「高齢者の反射材着用」など。「交通安全家族」ウェブサイトでも聴取できる。