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競技かるたオンライン、高校生大会開催へ 「聖地」福井の愛好者に参加呼び掛け

「ちはやふる」の主人公・千早をモデルにしたメインビジュアル。作者の末次由紀さんが大会のために描き下ろした

「ちはやふる」の主人公・千早をモデルにしたメインビジュアル。作者の末次由紀さんが大会のために描き下ろした

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 福井など北陸の出身者が運営に携わる「競技かるたONLINE 第1回高校生大会」事務局が現在、参加チームを募集している。

「競技かるたONLINE」の画面。初心者向けに、取り札と決まり字を重ねて表示する資料機能もある

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 7月26日、国内外の高校生チームを対象に開催を予定する同イベント。毎年夏、近江神宮(大津市)で開かれる「全国高校小倉百人一首かるた選手権大会」が新型コロナ禍で中止になったことを受け、全国の競技かるた愛好者らが「高校生の思い出づくりに貢献できれば」とプロジェクトを立ち上げた。

 大会は5人制の団体戦で、1チーム3人以上で参加申込みを受け付ける。対戦には、IT企業「Beta Computing」(石川県津幡町)が公式ルールを基に開発したアプリ「競技かるたONLINE」を使用。参加者それぞれがアプリをインストールしたモバイル端末を用意し、チャットアプリ「Slack」等で連絡を取りながら対戦を進める。

 同社の吉村まさき社長は「漫画やアニメなどの影響もあり競技かるたは海外でも人気となっている。しかし、新たに始めるには競技札、対戦相手、読み手、畳などが必要で、学校での部活動や身近なかるた教室などがなければ体験の機会に恵まれないという現状がある。そこで、『どこでも手軽に遊べる』をコンセプトとして、公式ルールに則ったアプリの開発を考えた」と振り返る。

 開発の過程で、地元のかるた教室に試用してもらったところ、「『このままでは競技かるたとは呼べない』という指摘を受けた。漫画やネットで調べた情報を元に開発を進めたが、個性が強すぎて競技かるたとは呼べないアプリになっていた」。競技かるたを実地で学ぶことを決め、教室での指導や助言をアプリの機能向上に役立てていったという。

 福井県あわら市ではこれまで、競技かるたを題材にした漫画「ちはやふる」の登場人物にちなんだイベントや原画展などが行われている。事務局メンバーの一人で、市観光大使を務めるシンガー・ソングライター「せりかな」さんは「福井は競技かるた名人やクイーンを輩出している『かるたの聖地』。大会にはすでに国内外からエントリーがあり、かるたの聖地の高校生もふるって参加してもらえれば」と呼び掛ける。

 現在、第2次参加希望校調査を行っている。参加希望のチームは、学校名、代表者氏名、代表者連絡先(電話番号、メールアドレス)を明記し、メールで「結びつくかるた会」(r.nishizaki317@gmail.com)へ申し込む。7月上旬、参加希望校に事務局から本申し込みの案内が届く。

 参加無料。締め切りは、参加希望校調査=6月30日23時、本申し込み=7月15日。

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