福井県酒造組合(福井県坂井市)が現在、「福の居る国から『幸せをつなぐ』プレゼント』キャンペーンを行っている。
さかほまれは、兵庫県発祥の「山田錦」と、福井県奥越地域発祥の「越の雫(しずく)」との交配を基に誕生。交配種から醸造適性に優れた品種を選抜した
福井県内の蔵元17社が4月19日、県産の新種酒米「さかほまれ」を使った商品を一斉販売開始したのに合わせて企画。同組合ホームページの専用フォームで応募の動機を添えて投稿する。金賞(1人)にさかほまれ使用17銘柄(720ミリリットル入り)全商品、銀賞(100人)に17銘柄(同)のうちいずれかを進呈する。銀賞の銘柄指定はできない。
さかほまれは同組合が福井県農業試験場や栽培農家などとともに約9年かけて開発した大吟醸酒向け酒米。福井の水・米・空気などを掛け合わせた「オール福井による大吟醸酒」づくりを目指し、約8000種の候補から1種類を選抜した。名前には「この酒米で作った酒が日本一の日本酒になり、飲んだ人がますます栄えるように」という願いを込めた。
品種選抜のための試験醸造にも携わった南部酒造場(大野市)は、酵母に福井県産「FK-802」を使った純米大吟醸「至極の花垣」を発売した。スタッフは「指名買いで来てくださるお客さまもいて、店頭販売、通信販売ともに手応えを感じている。オール福井産という点も魅力に映っているようで、『果実香の後にしっかりしたうま味、すっきりとした酸味がある』『今までの花垣とはまたひと味違った名酒』などの感想もいただいている」と話す。
キャンペーン事務局によると、県による広報活動なども奏功し「予想を大きく超える反響」という。次の仕込みに向けた米作りも始まっており、「さかほまれは近年の高温障害の影響も無く、県産酵母が加わることで他県にはない酒造りができるようになった。全国で開発された新品種の中で勝ち残っていけるものと確信している。キャンペーンが一人でも多くの方に『さかほまれ』の名が届くきっかけになれば」と期待を込める。
5月31日締め切り。