お絵描き&雑貨カフェ「がふぅ恋猫」(福井市和田東2)が3月5日、福井市内にオープンした。
店内で無料使用できる画材。カラーチャートは「お客さまが作ってくださった」という
店舗面積は約26坪。客席は、カウンター6席、テーブル8席。無料で使える電源、Wi-Fiも備える。同市在住の整体師で、福井の同人誌イベント「がーでんえふ」実行委員会代表の宮川有里さんが「才能あふれる若い人たちの交流の場に」と開店準備を進めた。
料金体系は、時間制(平日=最初の1時間500円、土曜・日曜・祝日=同600円)+ワンオーダー制。メニューは、野菜ごろっとカレー(600円)、今日のケーキセット(400円)、ホットケーキのアイス添え(600円、以上ドリンク付き)をはじめ、ソフトドリンク各種(200円)などをそろえる。
「福井市内にあったお絵描きカフェが閉店し、『がーでんえふ』の拠点になるような場を作ることができないかと考えたのがきっかけ。情報収集を兼ねて大阪の創作カフェを訪れたとき、私がやりたいと思っている店のエッセンスが詰まっていたことに感動した」と振り返る。
画材持ち込みは自由。油性色鉛筆(120色)、水彩色鉛筆(72色)、水彩絵の具(54色)、カラーマーカー(約200色)など備え付けの画材も無料で使える。「お絵描きする人たちは画材がたくさんあるだけでテンションが上がる。私もその1人」。デジタル画材に興味がある人に向け、iPadとアップルペンシルの有料貸し出しをセットにしたコースも設ける。
「カウンターの奥行きは77センチあり、画材を広げてもゆとりがある。普段自宅でお絵描きを楽しんでいる人に、もう一つのワーキングスペースという使い方をしていただいても」と宮川さん。「私にも経験があるが、心地よい緊張感の中で制作を進めるとついSNSを開いてしまうというようなサボりがしづらくなるから」と冗談交じりに話す。
オープン前からツイッターなどで情報が広がり、開店初日から熱心なファンが駆け付けた。店頭ではキャラクターブランド「Wachifield」の扱いもあり、同ブランドのアイテムを買い求める親と、店内でのお絵描きを楽しみたい子どもとが2人連れで訪れたこともあったという。
同人誌イベントの運営を通じて、地方都市におけるリアルな交流の場の大切さを実感したという宮川さん。「お絵描きだけでなく、テーブルを囲んだソーシャルゲーム会という使い方も歓迎。趣味という共通点は年齢や性別などの境目を軽く乗り越えることができる。さまざまな才能を持った若い人たちが集い、その人にしかできない仕事へとつながる架け橋になれば」と笑顔を見せる。
営業時間は11時~18時(受け付けは17時まで)。月曜定休。