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福井の画廊で「中嶋千智展」 「具象の中の未知の世界」テーマに10点

作品の制作エピソードを話す中嶋さん

作品の制作エピソードを話す中嶋さん

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 福井市の「E&Cギャラリー」(福井市問屋町3、TEL 0776-27-0207)で現在、企画展「中嶋千智展」が行われている。

白と黒のコントラストが印象的な「the unknown No.7」。「小さいとディテールを書き込めない」という理由から、作品は全てF50号(116.7センチ×91センチ)で統一した

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 中嶋さんは1992年福井県坂井市生まれ。福井大学(文京3)教育地域科学部で美術を学んだ後、会社勤めの傍ら平面作品の創作を行っている。個展開催は今回が初めて。約半年掛けて準備を進めた。

 会場では、木炭やアクリル絵の具などを使った作品10点を展示。中嶋さんは「大学の卒業制作に取り組む際、一番しっくりくる表現手法として選んだのがきっかけ。制作に当たっては身の回りの物を組み合わせてモチーフを作り、角度を変えながら見えた『具象ではない瞬間』を切り取って作品にしている」と話す。

 全ての作品に「未知の世界」などの意味がある「the unknown」というタイトルが付く。「幅広い解釈ができるようにという考えから付けたが、見る方との意見交換を通じて私と全く違う見立てがあることが分かった。『完成した』と思って展示した作品は実は未完成で、見る人がいて初めて完成するということに気付かされた」と中嶋さん。

 「休日だけでなく平日の仕事帰りにもアトリエに立ち寄り、制作のモチベーションを維持した。平日でも1日3時間ほどアトリエで過ごした。制作を全く行わずネットサーフィンで終わる日もあったが、時折視界に入る描きかけの作品が存在を訴えてくれたおかげで、ずっと作品のことを忘れずにいられた」と振り返る。

 開催時間は12時~18時(金曜は21時まで)。入場無料。火曜・水曜定休。2月18日まで。

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