JR鯖江駅2階にあるカフェ「えきライブラリー tetote」で11月25日、ライブイベント「Fukui Singer Carnival(フクイ・シンガー・カーニバル) Vol.1」が行われた。
福井の音楽愛好者有志でつくる実行委員会が企画し、約2カ月掛けて準備を進めた。代表の川塚はるきさんは「福井に住みながら音楽だけで生活するには困難を伴うが、何もしないと福井の音楽シーンは衰退してしまう。まずはできる範囲で福井のシンガーを支援できればと、地元の鯖江に音楽発信拠点を設けようと考えた」と話す。
イベントは、やごまさみさん(福井市在住)と那月茜さん(池田町在住)のレギュラー出演者2人を軸に毎回ゲストを招くという構成。今回は東京から、「音楽による地方創生」を掲げ活動するWA-ROCK(=和風ロック)ユニット「#KUNO1(クノワン)-RIN」を迎えた。
会場にはSNSやフライヤーなどで開催を知ったという音楽ファン約20人が集まり、オリジナル曲やカバー曲など計12曲、約1時間30分のライブを楽しんだ。会場後方では、熱心なファンが「ミックス」や「オーイング」などの「オタ芸」を交えながら声援を送る姿も見られた。
ライブを終えた那月さんは「『tetote』では何度かライブを行っているが、窓ガラスが曇るくらいの熱気で盛り上げてくださりうれしかった」と話し、やごさんは「KUNO1さんがゲストということで和風の衣装とセットリストで臨んだ。普段のライブではあまり着ない衣装で私自身も楽しめた」と振り返る。
#KUNO1-RINメンバーで、初めて福井を訪れたというAOIさんは「ライブハウスと対照的な明るい会場が新鮮だった」と振り返り、「メンバーのSHIORIが福井の情報サイトを運営しており福井のことをよく聞いていた。暖かくなったら池田町のジップラインに挑戦できれば」と観光にも興味をのぞかせる。
実行委員会では定期的な開催を計画する。川塚さんは「定期開催により認知度を高めて集客増につなげたい。レギュラー出演の2人にとっても、ゲストとの交流が音楽活動を進める上での刺激となれば」と期待を込める。