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福井のとんかつ店「むろまち」が50年 看板メニュー「みそかつ」で評判呼ぶ

看板メニューの「みそかつ」。箸置きは昌信さんと政子さんの共作

看板メニューの「みそかつ」。箸置きは昌信さんと政子さんの共作

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 福井市のとんかつ店「むろまち」(福井市中央1、TEL 0776-23-0323)が11月1日、創業50年を迎えた。

二人三脚で店を営む、昌信さんと政子さん

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 店主の中川昌信さんは東京のフレンチ店で10年以上修業した後、帰郷し独立開業した。「当時の福井はフランス料理に対してのなじみが薄く、ナイフとフォークで食事をするという習慣もあまりなかった時代。箸で食べられる洋食ということで、とんかつ店を開こうと考えた」と振り返る。

 店名は修業時代を過ごしたレストランがあった「日本橋室町」の地名に由来する。席数は、1階=テーブル席10席、カウンター7席、2階=座敷20席。のれんをくぐると、昌信さんの趣味という焼き物のランプシェードや、共に店を切り盛りする妻の政子さんが生けた草花などが迎えてくれる。

 人気メニューは「みそかつ定食」(1,404円)、「ヒレかつ定食」(1,620円)、「えびフライ定食」(1,836円)など。自家製の生パン粉を使い、キャベツの千切りも手切りに徹する。創業以来提供しているメニューも多いが、来店客の9割以上が注文するという看板メニューのみそかつは「オープン当初には無かった」という。

 「開店間もない頃、愛知から来たという男性客にみそかつを注文された。初めて耳にする料理で、豆腐店を営んでいた父が作る木の芽みそを再現して添えたところ『名古屋のみそかつは赤みそ仕立て』と言われた」。そこで、赤だし用の赤みそでみそだれを作ったところ「名古屋のみそかつよりおいしい」と太鼓判を押されたという。

 創業から50年となり、来店客の中には4世代にわたるという「超常連」もいる。2人は「子どもの時に親に連れられて食べたお客さまが親世代となり、自身の子どもを連れてくることも多い。とんかつはちょっとしたごちそうだから、お客さまの期待を裏切らないよう感謝の気持ちを忘れずに続けたい」と表情を引き締める。

 営業時間は、11時30分~14時、17時~19時(以上ラストオーダー)。月曜(祝日の場合翌日)・第1月曜翌日の火曜定休。

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