福井駅東口の複合施設「AOSSA」(福井市手寄1)で8月10日、デザインスクール「XSCHOOL」2期生の募集説明会が行われた。
同スクールの活動を伝えるタブロイド紙や、1期生が作成した企画書などの展示もあった
福井市が主宰する「未来につなぐ ふくい魅える化プロジェクト:make.f」の一環として「次代のデザイナーのための小さな小さな教室」を掲げる同スクール。あらゆるジャンルを横断した「広義で捉えたデザインの力」で社会の課題解決を目指す事業家や、組織の枠組みを越えた新しい働き方を模索する人たちなどを全国から募集する。
昨年に続き2年目となる今期は「在り処(ありか)」がテーマ。同市内にある絹製品企画販売「荒井」(文京1)、みそ製造販売「米五」(春山2)、建材・住設機器卸「タッセイ」(河増町)の3社が「クリエーティブの実験」を共にするパートナー企業となるほか、福井大(文京3)産学官連携本部、福井銀行(順化1)が事業化支援機関として参画する。
19時30分から行われた説明会には約50人が参加した。運営社でシンク&ドゥタンク「リ・パブリック」(東京都文京区)の内田友紀さん、愛知県常滑市在住のプロダクトデザイナー・高橋孝治さん、「福井ゲストハウス SAMMIE'S」(福井市日之出2)オーナーの森岡咲子さんが登壇し、スクールの概要説明、第1期の成果紹介、トークセッションなどを行った。
福井市出身の内田さんは「自身の感覚を総動員してものづくりに挑むのがXSCHOOL。普段の仕事とは違い、失敗を恐れずにフルスイングで取り組める環境ということが魅力」と強調。森岡さんは「お客さんなどからスクールについて尋ねられることも増えてきた。直接の関係者でない人たちにもXSCHOOLの存在がジワジワと拡散している」などと話した。
講師は高橋さんのほか、デザイン事務所「UMA / design farm」(大阪市中央区)の原田祐馬代表、多摩美術大(東京都世田谷区)講師なども務めるウェブデザイナー萩原俊矢さんの計3人。事業化アドバイザーとして、起業支援などを手掛ける「GOB Incubation Partners」(東京都渋谷区)の山口高弘社長が加わる。
第1期では、子どもの知的好奇心を刺激する日めくりカレンダー「こよみッション」などの企画が生まれ商品化にも結びついた。会場を訪れていたタッセイの田中陽介副社長は「内外装工事の専属職人集団を抱える当社はものづくり企業としての側面も持つ。若手社員・職人と異業種の人たちとの交流からどのようなプロジェクトが生まれるか楽しみ」と期待を寄せる。
実施期間は9月~2018年2月。期間内に同市内で開催するワークショップに全日程参加できることが条件で、チーム・個人でのリサーチや課題制作なども予定する。
定員は20人程度。参加費3万円(宿泊費や交通費などは自己負担)。応募締め切りは8月27日。