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福井で物作り体感イベント「RENEW」 工房見学、「東京防災」デザイナーの講演も

昨年の様子。工房から「一般の受け入れは初めてで、いい刺激になった」という声が寄せられたとも

昨年の様子。工房から「一般の受け入れは初めてで、いい刺激になった」という声が寄せられたとも

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 福井県鯖江市で10月15日・16日、物作り体感イベント「RENEW」が行われる。

トークイベント会場の「うるしの里会館」は、総合案内所にも

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 同市河和田地区の漆器メーカーや眼鏡メーカー、飲食店などでつくる実行委員会が企画し、昨年に続き2回目。普段あまり公開しない物作りの現場をオープンにし、職人たちの手仕事を間近で見られることを売りにする。工房でのワークショップや商品販売なども行う。

 実行委員の一人で、デザイン事務所「TSUGI」(河和田町)の新山直広代表は「産地の人たちは同業者や卸業者と付き合うことが多く、エンドユーザーとつながる機会が少ない。地区内外の人たちが河和田の魅力に気付くことで今後の販売体制作りの足掛かりになればと考え企画した」と話す。昨年は県内外から約1500人の来訪者があったという。

 参加業者・店舗数は37社で、昨年から15社増えた。「Hacoa」「漆琳堂」「ろくろ舎」「谷口眼鏡」などが工房を公開する。来春開業を目指す、工房やカフェなどの複合施設「PARK」予定地では、改装前の建物内でライブを行う。「昨年、食事や宿泊面での充実が図れなかった」ことから、飲食店や、宿泊施設「ラポーゼかわだ」「ざくろの宿」の参加も決まった。

 同地区にある「うるしの里会館」では15日18時から、東京都のハンドブック「東京防災」などを手掛けた「NOSIGNER」(横浜市中区)太刀川瑛弼社長らによるトークセッション「河和田大会議 ~想像する。創造する。河和田の未来。~」を行う。同日20時からは、福井の地酒を漆塗りの酒器で楽しめる「SHIKKI BAR」も予定する。

 同地区は人口約4400人で、1500年の歴史を持つ越前漆器や「眼鏡の聖地・鯖江」の生産の一翼を担うという物作りの町。この地の漆かき職人はかつて、東北や関東まで漆の樹液を求めて行脚し、現地で仕入れた情報などを持ち帰ったと伝えられる。「文化の集積地として発展を遂げた歴史を基に、次世代につながる形態に新陳代謝できればという思いをタイトルに込めた」と新山代表。

 「補助金に頼らない、自立した継続可能なイベントを」と、開催予算や販売収入、メディア露出のアイデアなどを持ち寄る。「『日本一コストパフォーマンスのいいイベント』を合言葉に、まずは3年間の計画を立てた。昨年の反省を生かした2回目をステップに、一気にブレークへとつなげられたら」と意欲を見せる。

 開催時間は、10時~17時(フードエリアは10時~16時)。

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