7月11日未明、福井県勝山市村岡町にある恐竜モニュメント「ホワイトザウルス」の頭部が落ちた。
頭部落下前の様子。2014年には「表面の強化と汚れが目立たぬよう」ポリウレタンで覆ったという
モニュメントは、長さ=17.5メートル、高さ=6.8メートル、胴回り=直径3.15メートル。肉食恐竜ティラノサウルスをモチーフにしている。もともとは2009年、福井県がJR福井駅前で行ったイベント用に、越前和紙や竹、鉄骨などを組み合わせて造ったものだった。
その後、福井県立恐竜博物館(勝山市村岡町)への移設を経て、2012年に勝山市が福井県から譲渡を受け現在地に設置。市街地から同館に向かうルート上にあり、グーグルマップでも「ホワイトザウルス」のキーワードで検索できるなど、地元のランドマークになっている。
地元住民からの情報を受け、編集部が勝山市に電話取材したところ「表面を再コーティングするなど継続的にメンテナンスを行っているが、突然の出来事に驚いている。取りあえず職員がブルーシートを掛けたものの、修繕にかかる費用は未定で、今後の対応について早急に検討したい」(観光政策課)という回答だった。
恐竜を観光資源とする同市にとって、夏休み前の思わぬハプニングとなった頭部落下の出来事。同課担当者は「何らかの理由で内部に湿気がこもり頭部が落ちてしまったのでは」と推測した上で、「モニュメントの『骨格』があらわになったのを逆手に取って、血のりを付けてジオラマ風にしてしまっても」と冗談まじりに話す。