福井市に9月19日、「猫カフェ 福ねこ」(福井市舟橋新1、TEL 0776-65-0012)がオープンした。
店舗面積は約28坪。最大約25人が一度に利用できる。駐車台数は10台。自然素材を使ったキャットウオーク、キャットタワー、ベンチをはじめ、無料で使える電源やWi-Fi環境を備える。生後半年~1年ほどの猫15匹が体調に合わせて来店客を出迎える。飼い猫の持ち込みはできない。
利用料は最初の1時間が、中学生以上=平日800円、土曜・日曜・祝日1,000円、1歳~小学生=500円。ドリンク1杯・猫えさ1回分とのセット料金(平日1,000円、土曜・日曜・祝日1,200円)も設ける。有料で30分ごとの延長も受け付ける。
ドリンク(各200円)は、オレンジジュース、コーラ、アイスコーヒー、アイスティーなど14種類で、メイソンジャー風のボトルで提供する。スイーツメニューは、猫の肉球を模した「ねこのてアイス」(8種、各300円)、クレープ(2種、各300円)など。
店主の高島真紀子さんは、福井市内の病院で作業療法士として約30年間勤務していたという。「病院の仕事は緊張の連続で、自宅の飼い猫が自分の心身を癒やしてくれた。猫にも人間にも癒やしの空間になる、広々とした猫カフェができればと、幹線道路近くの売地を手に入れ開業した」と話す。
当初は病院勤務の傍ら週末だけの猫カフェ営業を考えていたが、「せっかくやるなら中途半端はやめよう」と独立開業を決意。病院退職前の約2年間で、猫カフェの営業に必要な「動物取扱責任者」や「愛玩動物飼養管理士」の資格を取得した。
真紀子さんの頑張りに、娘の春奈さんも刺激を受けた。「私も猫が好きで、お手伝い程度で関わることができればと考えたが、一人での運営が大変だと分かり会社を辞めて一緒に運営しようと決めた。会社員時代から社内で『猫カフェを運営したい』と話しており、退職時にも背中を押してもらえた」と笑顔を見せる。
開業に当たり、日本政策金融公庫の「女性、若者/シニア起業家支援資金」の融資を受け、専用店舗を新築した。設計・施工した住宅メーカー「ダイワレジデンス」(福井市文京2)の田中正彦さんは「当社にとって初めてづくしの物件。住宅と異なり、猫・来店客・スタッフの三者が快適に過ごせる空間を考える必要があった。キャットタワーの模型を高島さん宅に持ち込み猫の習性を観察するなど、試行錯誤を重ねた」と明かす。
2日間行ったプレオープンイベントでは、「1時間たつのがあっという間」「猫を触るのは生まれて初めてで感激した」などの声が寄せられた。2人は「『福井の猫と人が共に幸福になれる場に』という思いを店名に込めた。猫好き男女の婚活イベントなどを開き、福井の猫好きが集う場に育てていきたい」と意気込む。
営業時間は、平日=12時~20時(最終受け付け19時)、土曜・日曜・祝日=10時~18時(同17時)。木曜定休。