福井にランドセル専門店「イクラボ」 「萬有鞄」「スリークラウン」など150点

「気軽に訪れることができるように」と雑貨店やカフェをイメージして仕上げたという店舗

「気軽に訪れることができるように」と雑貨店やカフェをイメージして仕上げたという店舗

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 福井市内に8月8日、ランドセル専門店「イクラボ」(福井市大和田2、TEL 0776-89-1882)がオープンした。

「店名には『子育て』と『研究室』の意味を込めた」と山田社長。2031年8月、地元丹南地区に子ども向け情操教育施設を開設するのが夢という

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 店舗面積は約22坪。スクールウエア卸の「山耕」(越前市小松2)が手掛ける初の直営店で、ハンドメードランドセルのセレクトショップとしては県内初という。牛革、コードバンなどを使った本革製ランドセルをメーンに約150点をそろえる。中心価格帯は5万円~6万円台。

 取り扱いメーカーは、「萬有鞄」(愛知県あま市)、「村瀬鞄行」(名古屋市中村区)、「スリークラウン」(東京都中央区)、「ナース鞄工」(東京都足立区)など。山田耕一郎社長は「複数メーカーを扱う『ランドセルのセレクトショップ』が当店の売り。フィット感を高める立ち上がりベルト、錠前の自動ロック、持ち手など、機能性を備えた商品を選んだ」とこだわりを見せる。

 1933(昭和8)年創業の同社。かつては福井県内のセーラー服製造をほぼ一手に引き受けていたという。「3年前に卸主体へ転換したのを機にアンテナショップのプランを練り始めた。店舗運営を通じて販売やサービスのノウハウを蓄積し、現場で拾い上げたお客さまの声を販売店さんにフィードバックできればと考えた」と山田社長。

 「取り扱い商材をランドセルに決めたきっかけは、視察で訪れた専門店での出来事だった」とも。「3世代で楽しそうに商品を選ぶ様子を目にして、ランドセル専門店に魅力を感じた。子どもの目がキラキラしていたのがとにかく印象的だった」と振り返る。個性的なランドセルを求める周囲の知人が、遠方の専門店や通販に頼らざるを得ない現状があったことも計画を後押ししたという。

 「ランドセルは一生に一度の買い物。買い物の思い出が家族の絆づくりにつながれば」と、子どもの3Dフィギュアとタイムカプセルを購入特典にした。フィギュア製作で協力する、3Dプリンタースタジオ「3D-FM」(高木中央3)の菊野博一店長は「フィギュアを見るたび、家族みんなが子どもの成長を喜び笑顔になってくれたら」と期待を寄せる。

 ランドセル商戦期は8月~12月で、オフシーズンに当たる4月~7月にはベビーマッサージやリトミックダンスなど子育て世代向け講座を予定する。山田社長は「当店周辺の中藤島地区や森田地区では新興住宅地が増え、昼間は家で子どもと2人きりというお母さんも多いと聞く。子育て世代のコミュニティーづくりのお手伝いができれば」と意欲を見せる。

 営業時間は11時~19時。

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