福井在住のクリエーター有志が現在、「北陸LOVER」と称したTシャツ制作プロジェクトに取り組んでいる。
令和6年能登半島地震の被災地復興をデザインの力で応援する目的でオリジナルTシャツの売上金全額を寄付するチャリティープロジェクト。デザイナーやフォトグラファーなど8人が参加し、各自が手がけたイラストや撮影した写真などを素材にしたTシャツを制作する。
デザイン制作事務所「GOOD MORNING」「六感デザイン」(共に、福井市)が企画を立案した。2月下旬、両社が関わった金津創作の森美術館での展覧会「出発展 ふくいのクリエイターが案内する『観光×デザイン』」の経過を報告する席で、出席者に参加を呼びかけた。
「GOOD MORNING」のデザイナー・真田悦子さんは「義援金を募って応援する方法もあるが、デザインを寄付するという考えの方がクリエーターらしいアプローチだと思った。北陸新幹線が延伸開業するタイミングでもあり、能登を含めた北陸をキーワードとして展開することにした」と話す。
Tシャツはインクジェット印刷、シルクスクリーン印刷の2種類で、16絵柄計70枚を制作。写真館「Dot.Graph」(福井市)のフォトグラファー・前田龍央さんは、福井駅西の複合施設「ハピリン」建設前の商店街の街並みや、越前がにを身むきしている様子など、一ひねり加えた観光写真を素材にした。
「海外旅行の時、迎えてくれたゲストハウスの人が自身の地域のTシャツを誇らしげに着ていたのが印象的だった。『北陸LOVER』Tシャツも地元の人たちの誇りにつながれば」と真田さん。永平寺町在住のデザイナー・齊藤弘枝さんは「元来のお祭り好きの血が騒ぎ、純粋に楽しめたらと思い参加した。私の関わった活動が北陸全体の盛り上がりや、被災地の応援のきっかけになればうれしい」と話す。
Tシャツは3月23日・24日、一乗谷朝倉氏遺跡唐門前周辺で行われる「一乗谷文化祭」の特設ブースで販売する。
価格は3,000円。