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福井で舞台「八百屋のお告げ」 解体間近のビル会場に、思い出語り合う催しも

本番に向け稽古に力を入れる同劇団のメンバー

本番に向け稽古に力を入れる同劇団のメンバー

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 福井市を拠点に活動する劇団「演衆やむなし」が11月29日から、イベントスペース「桃源郷」(中央1)で公演14ステージに臨む。

会場のイベントスペース「桃源郷」が入居するニシワキビル

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 上演するのは2006(平成18)年に初演された鈴木聡さん作の「八百屋のお告げ」。熟年離婚しパートを辞め一軒家で地味に暮らす女性を主人公に、青果店の大将から告げられた予言に翻弄(ほんろう)される様子を、笑い、涙、友情などの要素を盛り込みながら展開する。

 演出を手がけるのは同劇団の演出家・中埜コウシさん。出演は、ウチダヒロコさん、三上光代さん、酒井晴美さん、澤田考司さん、大西順二さん、佐藤弘基さん。

 スペースのある「ニシワキビル」は約50年前に建てられ、来春の北陸新幹線延伸開業に合わせた中心市街地の再開発事業に伴い、近々取り壊しの予定という。同劇団制作担当の古川真由実さんは「作品に登場する女性たちは会場と同世代。昭和の懐かしさが色濃く残る会場で繰り広げられる人情喜劇に期待してもらえれば」と話す。

 関連イベントとして、「ニシワキビルでの思い出を語ろう」を開催する。参加者とゲストがビルにまつわる思い出を共有する内容で、ビルオーナーの小西裕子さん、タウンマネジメント機関「まちづくり福井」(同)会長の岩崎正夫さん、ビル1階に入居する「クマゴローカフェ」店主の牛久保星子さん、同ビルに住む高橋昌裕さんをゲストに招く。

 「一人でも多くの人にビルの記憶が残ればと思い、イベントを開くことにした。それぞれの視点から思い出を語り合うことは演劇と似ている」と古川さん。トークイベントをきっかけに新たな交流が生まれ、街のにぎわいが育まれることにも期待を込める。

 チケットは、前売り=一般2,500円、学生1,000円、当日=同3,000円、同1,500円。未就学児無料。12月10日まで。

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